テクノのリズムにノッて 踊ってうどんを踏む!?「テクノうどん」のつくりかた #EventSalon4 開催レポート

おそらくは本邦初。袋に入った“うどん種”をもらったら、テクノに合わせて踊るだけ。しっかり踏んだらコシのあるうどんができあがり!? 2012年のスタート以来、荒唐無稽な魅力で人気沸騰中の「テクノうどん」。今夜は、このイベントの主催者3名が登場。テクノうどんの楽しみ方、運営の方法などをまるっと教えてくれました!


メディアも注目の「テクノ×うどん」イベント

「テクノうどんは、『テクノにあわせて踊る代わりに、うどんを踏んだらどうだろう?』という発想からスタートしました。2重にしたジップロックの中に、だんご状のうどんの生地をいれて、みなさんにお渡しします。この生地をどうするか? そう、4つ打ちに合わせて踏むんです! うどんはしっかりこねるとコシがでておいしくなりますが、手でこねるとしんどい。そこで、足を使う昔ながらの製法ですね」

檀上にあらわれた運営者は3名。写真左から、今夜のナビゲーターにして“統括”担当の手塚新理さん、“デザイン”担当の駒ヶ嶺 亮一さん、“広報”担当のセクシーキラーさんです。

テクノうどん

「それが、4つ打ちがけっこう踏めるんですよ。というか、4つ打ちじゃないと踏めない。一定のリズムが必要なんです。ある程度踏めたら、うどん係が生地を切り、ゆでてお渡しします。つまりその場で、自分が踏んだうどんを食べることができるイベントなんです」

「テクノうどん」イベントの模様


参加者はどんな人!? うどんのお味のほどは?

「客層はさまざまですが、『自分、うどんに超興味あります』とか『超クラバーで夜な夜な踊ってます』なんて人はほとんどいなくて。お客さんはみなさん普通の方たち。これはある意味、狙い通りでもありました。ただのうどんのワークショップではなく、テクノのライブでもない。どっちにも縁がない人が、気軽に来てくれるイベントにしたいと思っていたからです」

普通の人が「なんか様子がおかしいイベントがあるよ!」とネタ半分で来てくれる。「そんな立ち位置のイベントだからこそ注目していただけているんじゃないかな」と手塚さんはいいます。

「今は『ダンスは風俗営業法の規制対象』といわれて、取り締まりも強化されていますよね。でもテクノうどんは“いや、踊ってねーし! うどん踏んでるし!”。実は、規制への皮肉をこめたイベントでもあるんです」

奇想天外の内容に、オーディエンスからの質問もぞくぞく。

――めんどくさがってうどんを踏まない人っているの? 
「そういう悩みはないですね。むしろ踏みすぎ。硬くなりすぎて困ってるくらい。そういう時は、切る係がちょっとこねなおしているんです」

――テクノうどんってYMOのテクノドンに似てません?
「発起のタイミングではちょっと意識してました。シャレ半分、という感じですね」

――気になるのは、肝心のお味。踏んだうどんはおいしいんでしょうか?
「それは踏む人次第! ただ、ダシは会場のCAYがとってくれているので間違いない味ですよ」

――ユニークな日本文化の紹介のしかたですね! 世界も注目しているのでは?
「実はアメリカから開催したいとお声がかかったこともあるんですよ。まだ発展途上ということでお断りしたのですが、いい具合に成長できた暁には世界へ発信できたらいいなと思います」


テクノうどんの快進撃がとまらない!

「テクノうどん」の来歴をたどると、まず誕生したのは2012年のこと。第1~2回目は、広報のセクシーキラーさんが運営するイベントスペース「浅草橋天才算数塾」で開催したものの、第2回目は思いがけぬ来場者数でアッというまにキャパオーバーに。

「第3回からは、東京・大阪の2か所で行いました。東京は、青山のスパイラルにあるレストランバー『CAY(カイ)』。大阪は、『ニューオーサカホテル心斎橋海上』です。7月6日に予定している第4回も、会場は同じくCAY。来場者は1000人を見込み、真鍋大度さんや野本かりあさんなどのゲストもを招待しています」

また時間帯も1部制から2部制になる人気ぶり。

「第1~3回目までは、会場が安い、動きやすいなどの理由から“朝~昼”にかけて行い、15時にはクローズする形でした。が、第3回の成功で会場側も乗り気になってくださいまして。第4回は朝7:00〜14:00、夕方17:00〜23:00の昼夜2部制にしました」

メディアにも取り上げられ、回を重ねるごとに大きく成長中の「テクノうどん」。はたして、その運営の仕方とは?


人材その1・「爆発力がスゴイ広報」

「テクノうどんの開催は年1~2回にすぎないのですが、それでも1000人規模を目指すとなると、エネルギーが必要です。そんなわけで、3人で役割を分担したスタイルで運営しています」

その役割とは、統括、広報、デザインの3ジャンル。檀上でひときわ異彩をはなっていたセクシーキラーさんがマイクを握ります。と、それだけでもう笑ってしまう人が続出。タダ者ではありません。

セクシーキラー

「みなさん、はじめまして。ぼくは浅草橋で『天才算数塾』というイベントスペースを運営しています。昔はDJぷりぷりとして活躍しましたが、自然な流れで改名しました。テクノうどんでは広報として、イベント出演者をブッキングしたり、いろんな会社に電話をかけたり、チラシを配ったりしています」
手塚さんいわく、「すごい爆発力があるんです。どこにいっても堂々とチラシを配れる。はじめての相手でも臆せず交渉できる。そんなパワーがあるので、まさに広報としてぴったりの人材」なんだとか。


人材その2・「ブランディングに長けたデザイナー」

一方、「テクノうどん」といえば、シンボルとなるロゴをはじめ、フライヤーやWEBサイトもカッコいいのが魅力! 「TOKYO CULTUART by BEAMS」とのコラボTシャツ、「かまわぬ」とのコラボ手ぬぐいなども含め、“デザイン”面を担当されたのが駒ヶ嶺 (こまがみね)亮一さんです。

駒ヶ嶺亮一

「ぼくの本業はWEBデザイナーです。ロゴやフライヤーなどを作る上で、『テクノうどんってこういう感じだよね』というイメージの統一を心がけました。いわゆるブランディングですね」

テクノうどん公式サイト

テクノうどん公式サイト

カッコいいような、田舎っぽいような、謎めいた“テクノ×うどん”をスタイリッシュに印象付けるデザインの数々。このオシャレなイメージもまた、一般ウケにつながっているようです。

「現在、いわゆるパクリ系としてぼくらが手掛けたものではない『テクノうどん』や『テクノカレー』が出てきています。が、ぼくらのものはデザインを統一させているので雰囲気が違う。見た方も『これは別モノだ』とすぐわかるというメリットもあります」

手塚さんも「彼はもともと学生時代の友人。普通、デザイナーに依頼すると妥協せざるを得ないこともありますが、彼との仲なら『マニアックすぎるよ』なんて意見も遠慮なく言える。クオリティを追求する上では、その点もよかったかなと思います」。


人材その3・「現場を切り盛りできる"統括"」

そして、最後に自己紹介したのは、これらの一連のイベントについて紹介してくださった手塚さん。

手塚 新理

「ぼくは、浅草にアメシンという飴細工店をかまえる飴細工職人です。『テクノうどん』では、人の前でしゃべったり、現場を取り仕切ったり、ちょっとしたゴタゴタを片づけたりする“運営統括”を担当しています」

手塚さんの前職は、じつは花火師。細かい作業やちょっとした工事も得意だといいます。広報、デザイン、統括とまさに適材適所の3人組なんですね。

「とはいえ、私たちも手弁当で作っているので、運営に関しても本当はいろいろと教えてほしいことばかり。イベントが大きくなって名前が売れてくると、お金や人間関係などめんどうな問題やトラブルもたくさん出てきます。そういうところも気を付けながら上手に運営する方法を、いろんな人との触れ合いの中で学んでいきたいなと思います」

得意分野が異なる仲間、あるいは気のおけない仲間を陣営に引き込み、ともに作ることが成功のカギであることを教えてくれるテクノうどん。その成長ぶりからも、「統括・広報・デザイン」の構成が、人数はミニマムながら、要所を押さえた分担であることがわかります。

仲間集めの際には一度、「全体の流れを把握して切り盛りできる人」「コミュニケーション能力の高い人」「“らしい”デザインをしてくれる人」この3タイプをそろえることから始めてみてもいいかもしれません。


(文章:矢口あやは)



手塚 新理

手塚 新理(てづか しんり) プロフィール
テクノうどん主催。「浅草 飴細工アメシン」代表。
幼少より造形や彫刻に勤しみ、特殊飴細工のオーダーメイド製作、全国各地のイベント・パーティー等での製作実演や体験教室等を多数手掛けてきた、日本随一の技術力を誇る飴細工師。
後進の育成のため、現在二名の弟子を抱える。
2013年秋、東京浅草に飴細工の工房店舗「浅草 飴細工アメシン」を設立。
http://www.ame-shin.com


セクシーキラー

セクシーキラー プロフィール
浅草橋天才算数塾運営。テクノうどんでは広報担当。
R&Bシンガーとしてこの夏デビューシングル発売。
http://sansujyuku.com/


駒ヶ嶺亮一

駒ヶ嶺亮一(こまがみね りょういち) プロフィール
テクノうどん デザイン担当。goatide代表。
幼少期より物作りが好きなことから、木更津高専に入学。
電気工学を7年の間を勤しんだものの、自分の中で何か違和感を感じ、進路も決めず卒業。
その後、2012年にWebデザイナーとして起業をする。
2014年5月よりベンチャー企業の八面六臂にデザイナーとして入社。
http://goatide.com





 


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