2017年6月17日、東京カルチャーカルチャーにて、ニフティとPeatixの共催イベント、「Community Collection Shibuya ( コミュコレ!渋谷 ) 2017」を開催しました!
土曜日の夜の開催にも関わらず、スピーカー25名、参加者総勢100名近くの方々にお集まりいただき、大盛況となりました!
大いに盛り上がった9つのトークセッションのレポートです!
Session2 「 仕事 x コミュニティ」
2つ目のセッションは「仕事×コミュニティ」。渋谷という場所で仕事・働くことについて考え活動しているみなさんに登場していただきました!
ゲストスピーカー
・横石 崇 さん(TOKYO WORK DESIGN WEEK オーガナイザー/&Co.代表取締役)
・森 恵さん (Makuake)
・吉澤 裕樹 さん(東急電鉄)
TOKYO WORK DESIGN WEEK/&Co. 横石さん
2012年からTWDWという「働き方の祭典」というのをやっています。これなんですか?と聞かれるといつも、「働き方のFUJI ROCK FESTIVALです」と言うことにしてます。ヒカリエの8FCourtという場所を起点に、毎年11月の勤労感謝の日の前後一週間「働く」ということについて考えるイベントです。50プログラム、登壇者規模は150人。述べ10,000人以上の人に参加してもらっていて、ちょっとしたコミュニティになっています。
Makuake 森さん
サイバーエージェントの子会社でMakuakeというクラウドファンディング(不特定多数の人が、通常インターネット経由で他の人々や組織に資金の提供や協力などを行う)のサービスをやっています。わかりやすい事例で言うと、去年ヒットした「この世界の片隅に」という映画の最初の資金集めをしてもらいました。初期費用無料で、成果報酬で使ってもらうサービスです。そこでキュレーターとして働いています。クラウドファンディングをやりたいという人に、メッセージの作り方やリターン(出資者へのお礼)の企画のアドバイスをしながら、一緒にプロジェクトを行うというのが仕事内容です。
仕事×デザイン
ー 横石さん、仕事とデザインという組み合わせは新鮮に聴こえるのですが、なぜこのテーマに取り組もうと思ったのですか?
横石さん:
震災を経て生まれたのがTWDWです。震災をきっかけに生き方や暮らし方を考え直したいと思った人は多いと思うのですが、私自身も独立をしたりしました。当時は「働き方をデザインする」と言っていた人はあまりおらず、雑誌や書籍がぽつぽつ出てきたくらい。そういう中で自分の持っている人脈のなかで、働き方をデザインするというコミュニティを作れないかと思って始めました。
最初に渋谷ヒカリエの担当の方にお会いしに行ったのが始まりで、”「遊び場渋谷」から「働く場渋谷」へのブランドスイッチをしませんか?”という大上段に立った提案をしたんです。それで東急さんに「一日と言わず七日間やりましょう」と気持ちのいい決裁をしていただきまして、今に至ります。
「遊び場渋谷」だけでなく「働く場渋谷」を作っていきたいなという気持ちがあったからやっているのですが、東急さんと一緒にやらせてもらえるといいことが沢山あって…… 場所だけじゃなくてプロモーション面でも、電車の中吊り広告やスクランブル交差点のQ-Frontのオーロラビジョンに流してもらったり、いろいろ支えてもらっています。それを狙っていたわけではありませんが、東急さんという街のメディア的存在の方と一緒にやらせてもらったことで、人のつながりなど多くのものが得られたなと思います。
ー 森さんもTWDWに登壇されたのですよね?出てみてどうでした?
森さん:
当時横石さんと直接の関わりはなかったのですが、TWDW登壇者の方がやっている集まりをお手伝いしていて、その方にお誘いいただき一緒に出させていただきました。恐縮でしたね。私なんかが……みたいな。登壇されてる方はパラレルキャリアで活躍されている方が多くて。会社員やりながら一般社団法人もやられてる……とか。すごく刺激を受けました。
横石さん:
森さんは日本のクラウドファンディングサービスで一番セールスを立てている人なんです。つまりお金を動かせる人なんですね。コミュニティ活動をする時に、みんなあまり口にしないけれどお金って絶対に必要です。そのお金集めの一つの方法としてのクラウドファンディングは強力ですし、そこを伴走してくれる森さんみたいな方は本当に重要です。
ー 森さんのお仕事は人の思いを支える仕事なのかな?と思いますがそれをやってみてどうですか?
森さん:
思いを形にしていくことって大事だなと思います。ものづくりの人に多いんですけど、技術やモノはすごいし、これを伝えたいという気持ちはとてもある。でもPRやマーケティングのことをわかっておられなくて……そこをいち消費者目線で、ちゃんと「いい」とか「欲しい」と思ってもらえるようにサポートすることが大切だと思います。
ー クラウドファンディングは働き方を変えるツールになっていますか?
森さん:
何かをやるとき、今までは全部自己資金でやる必要があったところを、人のお金に助けてもらえるようになったので、物事を始めやすくなったと思います。例えば飲食店だと、開業資金や物件の契約などでとてもお金がかかります。ところが今はクラウドファンディングで、開店前に数百万という規模でお金を集められるようになってきたので、自分のやりたいことを人を巻き込んで実現しやすくなっていると思いますね。
Session2を終えて……
ー 仕事っていろいろな側面があると思ったのですが、つまるところ自分が情熱を傾けることなのかなと感じました。皆さんは、私たちがどういう働き方ができるようになるといいなと思いますか?
横石さん:
渋谷でこの活動を始めた理由は、多様性ですね、働き方の多様性をどのように生み出していけたらいいのかなと思ってまして。正直、高層ビルがひしめくところから、同じようなスーツを着て出てくる人の群れを見ると、ちょっと気分が悪くなってきます。渋谷は空もけっこう気持ちよく見えるし、緑もあるし。街の多様性と働き方ってけっこうリンクすると思うんです。
なので、僕は渋谷を「新しい働き方の聖地」にしたいなと思っていて、他の街では許容されないような変な人、変人がどんどん集まってきてほしい。仕事って「事を仕掛ける」と書くと思うんですが、そうやって何かを仕掛けてやろうと思う人が集まる場所になったらいいなと思います。
ちょっと変な人も含め、様々な「事を仕掛ける」人が集まる、のびのび働ける環境。「これをやりたい」という思いを支えてくれる人。そんな素晴らしい環境が整っていく事で、渋谷の街が「働く場渋谷」としてもっと魅力的になっていきますね。ワクワクしながら働く人の聖地、渋谷がもっと盛り上がっていってほしいです!
[ご登場いただいた皆さんが活躍されている場所はこちら!]
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Session3 街のカルチャーや未来のビジョンと共に作る、街を巻き込むイベントの仕掛けかた
Session4 メディアは何をつなぐもの?渋谷で発信するプレイヤーに聞く、渋谷とメディアのこれから
Session5 行政・企業・NPOの多様な30人が、半年で渋谷を巻き込んだプロジェクトを世に出すまで
Session6 大都会の中のローカルメディア。彼らが大切に書いているものとは
Session7 NHKも伊藤園もやりたがる! アイデアソンでもハッカソンでもない「プロモソン」とは?
Session8 渋谷のランドマークQ-FRONT、 ドン・キホーテ、PARCOかSHIBUYA CASTの「住人」まで!? 渋谷の「場」はどのような思いで作られているのか