健康を目的にしなくても、体に良いことはたくさんできる。楽しく、心も豊かになり、パフォーマンスも上がる健康への向き合い方とは/コミュコレ!2018 [Session6:健康とコミュニティ]

コミュニティのお祭り、コミュコレ!Community Collection2018


東京カルチャーカルチャーとPeatixがタッグを組んで、素敵なコミュニティを紹介するイベントを、2018年7月19日に開催しました!

ユニークな人の集まりを作り出しているキーパーソンの活動を、一挙ご紹介します!

 

Session6 健康とコミュニティ

伊藤 明香さん(看護師ーず)

河野 真弥さん(Roots and Craft Tea Roasters)

細井 優さん(サラド)

伊藤さん:
現役の看護師たちで作るコミュニティ「看護師ーず」をやっています伊藤と申します。ここ東京カルチャーカルチャーで渋谷ナース酒場というイベントをやらせてもらったりしています。

 

河野さん:
Roots and Craft Tea Roastersという、お茶のスタートてアップを立ち上げて、サンフランシスコで日本茶のカフェをオープンしようとしています、河野です。よろしくお願いします。

 

細井さん:
サラドという名前のサラダ屋をやっています。細井です。オフィス向けにサラダを提供して、午後のパフォーマンスを上げましょうということでやっています。

 

 

健康を損なってからでは遅い

ー看護師ーずはどのような経緯で立ち上げられたのですか?

 

伊藤さん:
看護師として現場で働いていると、病気になった方と関わることが多いですが、病気になってからでは遅いぞと日々感じています。病院に来る前に気づいて欲しいことがたくさんあって、それを発信していきたいという気持ちで集まった仲間と一緒に、地域の方に向けてヘルスプロモーションを行なっています。

 

病院のことって、なかなか外からは分からないことが多いので、私たちが情報を発信してそれを知ってもらうことで、ご自身や大切な人の健康を守って欲しいなと思っています。

ー細井さん、サラダのデリバリーを始められたきっかけは何だったのでしょうか。

 

細井さん:
僕はもともとAppleで働いていて、飲食のことは全く知識もなかったんですけど、同僚が狭心症という病気になり本当に危ない状況になったんですよ。大変な病気らしいんですよね。それでお医者さんに食事を改善しなさいと言われたというのを聞いて、僕もなんとなく食事が気になるようになって。

 

それで、妻が毎晩サラダを作ってくれるようになったんです。そしたら、ドレッシングが美味しくて、肉とかが入ってると、毎日無理なく続けられることに気がついたんです。で、「この感じいいな」と思って続けていたら、2ヶ月で9kgくらい痩せたんですよ。それでニーズに気づいて、これをオフィスワーカー向けのサービスにしようと思って始めました。

健康に興味のない人にサラダを食べてもらうには

ーサラダとコミュニティというところで、なかなかつなげるのも難しいのかもしれないのですが、「健康経営」というキーワードでサラドを広めていらっしゃいますが、何かコミュニティを絡めて活動されているようなことはあるのでしょうか?

 

細井さん:
いま、経営方針として「健康経営」というものが注目を集めていますよね、僕も一応健康経営指導員の資格を取得して、健康経営というキーワードでオフィスにサラドを広めていきたいと思っています。

 

ただ、さっきも出てきましたが、「健康に興味のない人に興味を持ってもらう」ということが非常に重要で……。DeNAのゲーム事業部という、あくまでイメージですが、かなり健康に興味なさそうな人たち向けにイベントを開催することになったのですが、その時は、チームの新卒のメンバーの方に、食べたいサラダを一緒に開発してもらいました。そういう取り組みを通して、興味を持ってもらって食べてもらうように工夫したりしています。

 

 

お茶で人のつながりをつくりたい

ー河野さんは、どうしてオーガニックのお茶を広めたいと思われたのでしょうか。

 

河野さん:
もともと昨年まで4年間サンフランシスコに住んでいて、日本のカルチャー、特に食文化を紹介する仕事をしていました。サンフランシスコは、すごくハイテクな街である一方で、オーガニックの食べ物もたくさんあって、人々がそういうものを選択して食べているのを見て、すごくいいなと思っていたんです。

あと、コーヒーがすごく流行っていて。自分もよくコーヒーを飲みに行っていたんですが、そこでコーヒーを介して人がつながっていく様子がすごくいいなと思って、自分が日本人として、日本のものを使ってそういう場所を作りたいなと思った時に、お茶というのはいいんじゃないかなと思ったのがきっかけです。

 

日本に帰ってきて、各地でいろいろなお茶を飲んだんですが、その中でいいなと思ったのが宮崎県の農家さんで、オーガニックのお茶を作られてたんです。肥料も手作りで、5年くらいかけて作っていて。オーガニックのお茶って、ワインのテロワールみたいに、土の香りがお茶にも現れるんです。そのお茶のあり方がすごくいいなと思いましたし、サンフランシスコの人のあり方にも合うんじゃないかと思い、向こうでお茶のカフェをやることにしたんです。

 

いかに正しさの押し付けにならずに健康に関心を持ってもらうか

ー健康って大事だなとわかってはいるものの、あんまり「食事に気をつけましょうね」とか「運動しようね」と言うと、「自分はそういうのいいから」と反発を受けてしまうトピックでもあると思うんです。そういうことをいかに押し付けにならないように、うまく伝えているのか、何かコツや工夫していることがあれば教えてください。

 

伊藤さん:
私たちは「きっかけ」を作っていきたいんですよね。健康をないがしろにしていると、気づいた時には誰かが犠牲になっていたり、自分が犠牲になってしまう。でもなかなか普段の生活では危機感を持てない。そういう健康への意識が低いというか、まだそういうきっかけを持っていない人は、真面目に健康セミナーをやっても来てくれない。

 

だからこそ、こういう場所で、エンターテインメントと掛け合わせることで、意識が低い人も訪れやすくすることが大切だと思います。来るきっかけはナースと出会いたいとか、そういうものでもいいんです。そういう人たちがイベントに来て、帰るころに「健康に注意しよう」という気持ちを持ってくれればいいと思っています。

細井さん:
僕は、健康について興味を引くことを諦めたんです。渋谷のIT企業って若い人が多いので、みんな健康になんて興味ないんですよ。いても1〜2%くらいの本当にマイノリティ。だから「健康」って軸ではなくて、別のコミュニケーションをすることにしました。

 

僕はいま、腕に血糖値測定器をつけてリアルタイムで血糖値を図っているんですが、血糖値と脳のパフォーマンスはある程度相関していると言われているんですね。なので、「血糖値をコントロールすることで、仕事のパフォーマンスをコントロールしましょう」と言っているんです。

 

そういうコミュニケーションにするとそれなりに興味を持ってもらえる事に気付きまして。「もう健康とかいいから、サラダのランチを食べると、午後もいいパフォーマンスを維持できて、早く仕事を終えて帰れますよ」という話ができるので、そういう働き方の文脈に引き付けるようにして、興味をひくポイントをずらしてやっています。

 

河野さん:
働き方とお茶というところも通じるところがあって。お茶ってすごく健康に良いんですが、心にもとてもいいんです。リフレッシュできたり、気持ちをコントロールできたり。あと、お茶って温度によってカフェインを出して覚醒させたり、テアニンというリラックス成分を抽出したりとコントロールができるんです。

 

なので、お茶をワークスペースに導入することで、私は「気持ちを着替える」と言っているのですが、気持ちを切り替える効果が得られるのか、これから実験していこうと思っています。

 


Session6に登場いただいた方たちが活動する企業/団体/コミュニティはこちら

伊藤 明香さん(看護師ーず

河野 真弥さん(Roots and Craft Tea Roasters)

細井 優さん(サラド

 

コミュコレ!Community Collectionは今後も開催していきます。今後の情報は東京カルチャーカルチャーのPeatixグループをチェック!

 

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