受付業務をまるごとアウトソース、スタッフは運営業務に集中させた。 CODE BLUEインタビュー

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日本発の情報セキュリティ国際会議 「CODE BLUE」事務局

株式会社BLUE 代表取締役

篠田佳奈様

Peatix は主催者様の困ったを解決する Peatix コンシェルジュを開始しています。このサービス開始と同時にご利用いただいたのが情報セキュリティの国際会議「CODE BLUE」です。2005年頃からCODE BLUEの前進となるコミュニティ運営に関わってきたとかで、チケット発行サービスの歴史もちらっと出てきたり、カンファレンス運営に関わった経緯など、どれもとても興味深いお話です。イベント主催にまつわるリアルが伝わって来るインタビュー記事です。

 

ビール片手にソースコードで交流する、エキサイティングな奇跡を目の当たりに

−−日本独自の情報セキュリティのカンファレンス「CODE BLUE」に関わったきっかけは何ですか? 

元々は、米国うまれの情報セキュリティの国際カンファレンス「Black Hat Japan」の事務局を4年ほどやっていました。 Black Hat主催者から日本のハッカーコミュニティはどこにいるのか? と問われたことから探しつづけ、Black Hat Japan参加者を中心にカンファレンス終了後に集う飲み会の存在にたどりつきました。

そこで、Black Hat Japanの主催者と数人の海外スピーカーを連れてその飲み会に参加しました。飲み会では日本語による簡単なライトニングトークもありました。 Black Hat Japanから連れてきた海外のスピーカーは日本語はわかりませんでしたが、画面のソースコードから内容を理解しはじめました。

技術者同士が言葉の壁を越えてビール片手にソースコードを通じて会話がはじまったのです。海外のスピーカーの一人は興奮気味に「彼の研究はクレイジーだ!」と私に語り、通訳なしでも交流できるエキサイティングな奇跡を目の当たりにしました。 そこで、この雰囲気そのままをコンセプトにカンファレンスにしないかと飲み会の主催者に声をかけ、同時通訳とスポンサーを持たないAVTOKYOが生まれました。

国際カンファレンス運営には、PRや協賛・後援支援の募集、海外との調整、想定されるトラブル対応、そしてチケット販売や受付対応などさまざまなことがあります。収支のバランスもあります。AVTOKYOは運営をシンプルにするため敢えてノンスポンサーのスタイルを選択しました。その後、時代の流れで、Black Hat Japanは再開の目処がたたず現在に至ります。

 

日本発のセキュリティカンファレンスがないことに不思議さを感じた

その間も世界中のカンファレンスに参加する中で、海外にはその国発のカンファレンスがあるのに日本には海外カンファレンスの日本版は多数あっても日本発のセキュリティカンファレンスがないことに不思議さを感じました。

そこで、日本発のセキュリティカンファレンスとして「CODE BLUE」を新たに設立する事にしました。 CODE BLUEはよりプロ向けの情報セキュリティカンファレンスで、Black Hat Japanがそうだったように世界トップクラスが集うカンファレンスを目指しています。そのために法人組織の設立から始めました。

当時、私は個人事業主としてほかの仕事も持っていましたが、さらにCODE BLUEの運営が加わりました。スタッフは業務委託の人とボランティアの人がいますが、その中にはBlack Hat JapanやAVTOKYO時代からのつながりの人もいます。

 

手数料が安価で手軽に使え、かつQRコードで入場管理できる点に魅力を感じた

 −− CODE BLUEの初回からPeatixを使って頂いていますが、Peatixを知ったきっかけは何ですか?

Peatixを使い始めるまでの経緯から話すと、Black Hat Japanでは私が関わった2005年 〜 2008年頃はショッピングカートの様なサービスをカスタマイズして自前でチケット発行をしていました。

しかし、国際調整を含む運営業務と受付業務の両立が大変だったことや、ショッピングカートが日英二カ国語対応ではなく受付が一本化できなかったこともあり、その後コンサート運営経験も豊富でEチケットサービスを持っていた会社に受付業務全般をお願いしました。

大手のイベントのEチケットサービスもありましたが、受付業務全般まで対応してもらうには、規模的にも手数料的にも厳しかった記憶があります。 AVTOKYOでは事前登録の当日現金払いや、会場が持つチケット販売システムを利用したりしていました。

参加者が増え会場が手狭になったことから別のチケット販売システムが必要となり、手数料が安価で手軽に使え、かつQRコードで入場管理できる点に魅力を感じ、Peatixを使い始めました。セキュリティをテーマとしたイベントなだけに、安かろう悪かろうではない、比較的安心できそうなPeatixサービスを選びました。

第一回目のCODE BLUE は 2014年の2月で、馴染みのあった Peatix を使いました。2014年は2月と12月の2回開催しましたが、第一回目はシンプルにPeatixのオンラインサービスであるイベントページ作成やチケット決済、受付管理で利用しました。

参加者からの問い合わせや当日の受付は自分たちで対応していました。 事前登録時のサポートから当日を含め、受付業務全般をアウトソースできるのであればお願いしたいと感じていました。

受付を担当したPeatixのスタッフ。

ちょうどその頃、従来のPeatixのオンラインチケット販売と管理サービス以外に、さまざまなイベント運営サポートを提供する「Peatixコンシェルジュ」ができたと聞いて、すぐに問い合わせました。

結果として、第二回目のCODE BLUEでは、Peatixコンシェルジュのサービスも追加でお願いしました。Peatix コンシェルジュを依頼した際は、Peatixのサポートの方に、台湾から電話していろいろ相談したことを覚えています。 下記が追加でお願いしたコンシェルジュサービスです。

 

  • 参加検討を含む受付全般のお問い合わせ対応(マニュアルにのとったメール対応のみ)
  • 当日の受付サポート (3-4名の受付スタッフ派遣)

 

受付業務をまるごとアウトソースできた事は、少人数のスタッフで運営している私には心強かった

−− Peatixコンシェルジュには満足いただけましたか?

はい、大変満足しました。当日は、特に問題もなく迅速にご対応いただけました。細かな対応が必要なお客様もいらっしゃるので、参加者の問い合わせ対応では大変お手数をおかけしたのではないかと思います。

Peatixコンシェルジュは、Peatixのオンラインサービスだけでなく、人をコミットして頂けるので助かりました。 当日の受付周りはもちろん、事前にお客様からの問い合わせを含めた受付業務をまるごと任せられた事は、少人数のスタッフで運営している私達にとって、とても心強かったです。

お陰様で第二回目のCODE BLUEでは、受付業務の負担を最小限にし、コアスタッフをよりカンファレンス運営の業務に集中させる事ができ、限られたスタッフを効率よく配置できました。 Peatixの基本サービスでも、チケットの発券手数料の安さは大変魅力です。

また、イベント開催前に参加者から回収したお金を振り込んでくれる「事前払い出しサービス」など、会場費を含む事前支払が多いイベント主催側のニーズにあった細やかなサービスが多くあり助かります。


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主催者の困ったをサポート「Peatixコンシェルジュ」

イベント受付サポート、抽選設定、座席指定、イベントページ作成代行など、イベント主催者の困ったをしっかりサポートします。

 詳細はこちら >

 

PRを工夫したりして、イベント前に注目を集める努力をしています

–– イベント運営の長い経験をお持ちだと思いますが、カンファレンス運営で一番大変な事は何ですか?

沢山ありますが、敢えて言えば協賛企業支援募集や集客を含む、カンファレンスの存在を広く知っていただくためのプロモーションでしょうか。 集客については、CODE BLUEは新聞広告などマスへの広告は出していませんが、登壇者インタビューの記事を事前にSNS配信したり、いかにメディアに記事としてとりあげていただけるかPRを工夫したり、イベント前に注目を集める努力をしています。お客様のほとんどはメディアを見たり口コミで来て頂いているようです。

 

–– 最近、Peatixでは特定のターゲット層に向けて直接アプローチできる「イベント紹介メール」やサイトやアプリにイベント情報を掲載できる集客サービスをはじめましたがご存知でしたか?

知りませんでした。しかし、イベント集客はイベント主催者が最も頭を悩ませる事なので、とてもいいサービスだと思います。何か機会があれば検討したいと思います。

 

セキュリティの国際交流の場を草の根的につくっていきたい

–– 最後に、CODE BLUEとしての今後の抱負を教えてください。

これも沢山ありますが、国際交流の場を草の根的につくっていきたいと思っています。 インターネットは世界中とつながっており、そこで起こるセキュリティの課題も一つの国で閉じた問題ではなくなってきています。グローバルなセキュリティの人的ネットワークが築かれていけば、情報交換してより迅速に解決につながることもあるかもしれません。

また、世界レベルで切磋琢磨できるつながり、カンファレンスでスピーカーとして登壇する場を確立することで、次に続くセキュリティに従事する人に、目標にできる先輩の姿を見せて行ければと思っています。

イベントという場は、人と人がリアルにつながる事でうずを巻いていろいろな価値をうみだしていると感じます。こういった場で出会った仲間は生涯の友達になる事も多々あります。こうした価値ある場を人々に提供するために必要で、イベントの要の一つである受付支援までサポートしてくれるPeatixには心から感謝しています。これからもPeatixのサービスに期待しています。

2015年2月

※2015年のCODE BLUEは10/28と29に東京で開催します。Peatixサイトでチケット販売も開始しております。ご興味ある方は是非ご確認ください。詳しくはCODE BLUEのサイトをご参照ください。

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