シェアされまくるイベントフォトが欲しいなら…?プロに依頼する時にやること&やってはダメなこと:フォトグラファー・きるけさんインタビュー(後編)

素敵なイベントフォトを撮影するプロフォトグラファー、きるけさんのインタビュー後編。今回は、プロがやってる事前準備についてと、プロに撮影を依頼する場合に心がけるべきポイントについてのお話です。

イベントの撮影に入る前に必ずやっていることがあれば教えてください!

1. ロケハン

撮影前にどこから撮るか、どこを撮るかをチェックします。
ロケハンを怠ると、混んできた際に前列に行けなかったり、良い場所から撮れず、失敗してしまいます。入って良い場所などもここで確認していきます。

2. ライトの設置

クラブイベント中心で真似をしづらい部分だと思いますが、撮影前に無線式のストロボを3~4灯仕込みます。

3. タイムテーブルの確認

ピークタイムやゲストを確認し、ある程度撮影の流れを組んでおきます。

4. 撮影NGの人がいるかどうか

アーティストなどの場合は写真が禁止の人もいるので、事前に聞いておかなければトラブルの元になります。

タイムテーブルや演出のスケジュール、撮影NGの人などの情報は、主催者側が事前にフォトグラファーに伝えておくとスムーズですね。

使う機材にこだわりはありますか?(イベントの種類によって機材の種類、量を変えるなど)

単焦点を中心にレンズを15本ほど所有しており、撮影内容によって機材は大幅に変えます。屋内イベントだと人ごみで引きが難しいので、魚眼、広角〜標準のレンズを中心に持っていきます。屋外イベントだと追加で望遠レンズを足します。

前述しましたが事前にストロボを仕込み、ライティングの準備をします。理由は主に2つで、1つはストロボは瞬間光なので、被写体の動きを止めて撮影できるようにするため。例えばダンサーの動きや、僕がとっているイベントだと泡パの泡を止めるなどができます。

2つ目はいつでも撮影できるようにするため。会場照明が良いタイミングを待つとシャッターチャンスを逃すことがありますが、ライティングを作っておけば、待ったり無駄なシャッターを切ることも無くなります。

プロにイベントフォトを撮ってもらうために、依頼者はどんなお願いの仕方をすると良いですか?伝えるべきポイントを教えてください。(予算、入り時間、テーマetc)

まずお話をいただく時点で日時、場所、予算、簡単な内容を伺いたいです。
細かい情報を何度もやりとりするのは無駄かと思いますので。

僕に依頼をくれる方たちはビジュアルイメージや、イベントのブランド力を凄く大切にする方たちばかりなので、あまり思想がない漠然としたイベントは撮りたくないぁというのが本音です。
なのでイベントの強みの部分や目的、熱意を伝えると良いのかなぁと!

写真撮影をお願いしたイベント主催者がやってくれると嬉しいこと

撮影のフォローがあると嬉しいです。
集合写真で整列を手伝ってくれたり、盛り上げたり、撮ってほしい人たちがいれば連れてきてくれると助かります。また大きいイベントだと一人で撮り切れない事もあるので、撮影の優先順位を伝えて頂けるとやりやすいですね。

逆に、写真撮影をお願いしたイベント主催者にやって欲しくないこと

撮影した写真が公開されないというのは悲しいなぁ。内部だけで保管して、写真が埋もれていくのは嫌だなぁと。見せられないのは撮らせてくれた人たちにも申し訳ないですし。

また、若いイベンターからのイベント撮影をしたのですが、ギャラの未払いがあり何度か連絡しましたがバックれられました。平気でTwitter,Facebookを更新して写真を使用していたので衝撃でしたね。イベントもイマイチでしたし、、、笑

フォトグラファーも依頼者もお互い忙しいでしょうから、できるだけやり取りは少なく進められるといいですね。依頼者は、どのように撮影して欲しいかをしっかり伝えて、撮影者のサポートができると良さそうです。

もし撮影してもらった写真がなんらかの事情で公開できなくなった場合は、フォトグラファーにきちんとをえることも必要だと思います。謝礼をお支払いするのは…当然ですね。。

フォトグラファーの撮影の仕方を聞くことで、イベント主催者がより良い依頼をできるようになり、結果としてより素敵なイベントフォトを撮ってもらえるようになったら嬉しいです。きるけさん、ありがとうございました!!


きるけさんプロフィール

photographer きるけ。
1985年 徳島県生まれ 東京都在住
2012年 フリーとして独立
アーティスト写真、広告、美容室、雑誌、club、LIVEを主に撮影
http://kiruke.jp
contact

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