プログラミング教室にあるジェンダーギャップとは?女の子にプログラミングの楽しさに触れてもらうKIKKAKE(きっかけ)~ガールズプログラミングフェス~ レポート

 

2021年6月1日~6月30日の30日間、GMOメディア株式会社の運営するプログラミング教室の情報サイト「コエテコ byGMO」と、プログラミングスクールの開設・運営支援を行う株式会社アフレルが、女の子が「楽しい!」と思える企画でプログラミングイベントを提供する、KIKKAKE(きっかけ)~ガールズプログラミングフェス~ を開催しました。

Peatixは、「子どもの教育へのアクション」、「ジェンダーギャップへの取り組み」という点で本プロジェクトに賛同し、プログラミングイベント提供事業者へのイベント告知・集客レクチャーと、本プロジェクトの告知・PR協力を実施しました。 

 

背景:プログラミングスクールにある、大きなジェンダーギャップ

プログラミングスクールに通う生徒の80%が男の子

保護者・お子さん向けにプログラミング教室の情報提供を行う「コエテコ byGMO」の調査によると、同サービスを通じてプログラミングスクールに申し込む子どもの80%が男の子です。

また、全国の民間子ども向けプログラミングスクールの開設・運営支援を通じてプログラミング教育の普及に努めているアフレルには、スクール運営者から「女の子向けの集客方法や教材作りがわからない」という声が多く寄せられています。

女の子がプログラミングスクールに通いにくい理由

最近は教材も多様になったものの、課題設定やコンテンツの多くが男の子向けで女の子には受け入れにくかったり、保護者世代が「プログラミングは男性の分野である」というイメージを持っていることも要因となり、プログラミングスクールの生徒に男の子が多くなる現象が起こっていました。

 

KIKKAKE:女の子にプログラミングを始めるきっかけを提供した30日間

KIKKAKEでは、趣旨に賛同した全国のプログラミングスクールが、2021年6月1日~6月30日までの間に、女の子が「楽しい!」と思える企画でプログラミングイベントを提供しました。

プロジェクトは大盛況に終わり、107ブランド、507のプログラミングスクールによって88件のイベントが提供され、750名以上の女の子が参加しました*。(*参加企業50%の回答集計結果) 

 

初めての取り組み。プロジェクト成功の裏にあった工夫

プロジェクトを成功させるために工夫した点を、株式会社アフレルの檜山様、GMOメディア株式会社の沼田様に伺いました。 

女の子にも興味を持ってもらうため、スクールへのサポートに注力

檜山様:企画に参加してくれるスクールを募集するために、KIKKAKEフェス開催前に事業者向けセミナーを複数回開催し、プロジェクトの趣旨や想いを伝えました。

「プログラミング=男の子」というイメージが少なからずある中で、プログラミングに馴染みのない女の子にも興味を持ってもらうことがポイント。女の子向けイベントは初めてというスクールも多かったので、スクール向けにKIKKAKE推進委員会やスポンサーの方々からセミナーを実施していただき、イベントの企画方法から集客方法まで学べる機会を用意しました。

 

保護者へのアピールも重要

沼田様:良いプログラミングスクールのイベントがあっても、参加者に届かないといけません。参加して欲しいと考えている女の子はもちろん、保護者の方にも興味を持ってもらう必要があります。プロジェクトのロゴデザインや、ウェブサイトのデザインを工夫して、女の子と保護者を惹きつけるようにしました。

 

振り返りと今後の展望:女の子もプログラミングを楽しめる・スクールの課題感は同じ

檜山様:多くの女の子がイベントに参加し、改めてプログラミングへの興味に性差はないということが再確認できました。実際に、イベントに参加した多くの女の子から「もっとやりたい」という声が上がっています。

プログラミングスクールからの反響も想像以上で、多くのスクールが同じような課題を抱えていることがわかりました。

次回のKIKKAKEではスクールのそれぞれのこだわりや想いをお客様に伝えられるよう改善を加えていきたいです。

 

プログラミングイベント開催スクール「ロボ団」インタビュー

<プログラミングスクール「ロボ団」 概要>
「好きを学びに社会とつながる」をコンセプトとした、年長から始められるプログラミング教室。考え抜かれた独自のカリキュラムと専用学習アプリを使用し、プログラミングのスキルはもちろん、プレゼンテーションやペアワークを通し、問題解決力やチームで成果を出す力を身につけることができる。

 

KIKKAKEプロジェクト参加前のスクールの状況と、今回のイベントへの反響

プロジェクト参加前のスクールの生徒の男女の割合は8:2で、大半が男の子でした。イベント告知から定員40枠が2日間で満席となり、急遽70枠を追加。キャンセル待ちを含め最終的には136名の申込みをいただきました。

従来のように「ロボット」「プログラミング」を全面に押し出すのではなく、「ワールドツアー」「旅する女子」などのキーワードを打ち出し、これまでとは違ったターゲットの興味を惹きつけること、サムネイル画像にこだわりワクワクさせるデザインにすることを意識しました。

 

テーマ設定とコンテンツの作り込みをしっかりすれば、男女問わず楽しめる

今回はプログラミング的思考にチャレンジしてもらいましたが、魅力的なテーマ設定とコンテンツの作り込みをしっかり行えば、男女問わず誰でも楽しんでもらえると感じます。

 

オンラインでも双方向コミュニケーションは可能。映像や演出で引き込めるメリットも

オンラインであっても、「一人ひとりに発表の機会を提供する」、「チャットを利用する」、「紙に書いて意思表示する」、「子供の表情やリアクションを拾って講師がコメントする」などを意識的に行えば、双方向のコミュニケーションは十分可能であることもわかりました。

オンラインだから学びや面白さが制限されるということはなく、今回のワールドツアーのような非日常なテーマでは、映像や演出でその世界に引き込めるのでオンラインのほうが「場」を作りやすいと感じています。

 

ニーズの多さを実感

実施後アンケートでは、女の子がプログラミングを学べる機会をこれからも作って欲しいというお声を多数いただきました。プログラミングスクールが全国に10000校程度あっても、まだニーズに応えられていない、リーチできていない層が一定いることもわかりました。

 


女の子のみに働きかける企画をPeatixとしてサポートすることについては、社内でも議論を行いました。子どもたちが性別を問わず興味・関心の幅を広げられる社会をつくるために今回のプロジェクトは大きな意味を持つこと、ジェンダーギャップを改善するプロジェクトは積極的に応援するべきだと考え、今回のプロジェクトに賛同・協力しました。

Peatixはこれからも、社会にポジティブな変化をもたらすための活動を積極的にサポートしていきます。

 

Peatixのコミュニティに対する考え方・企業としての社会的責任について:コミュニティガイドライン

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