イベントサロンvol.21「オフラインで「集まる」ことから生まれた新しい価値とはー「集まる」ことをいち早く選んだ理由」イベントレポート

イベント・コミュニティを応援するPeatixが、イベント・コミュニティ運営者のために開催している「イベントサロン」。第21回は「オフラインで「集まる」ことから生まれた新しい価値とはー「集まる」ことをいち早く選んだ理由」というテーマでお届けしました。

人々が一箇所に「集まる」ことがやっと可能になった2023年。コロナ禍での体験を経て、話題はオフラインに留まらずオンラインの可能性にも及び、「集まる」ことの楽しさや大切さについてのディスカッションとなりました。


■ 開催日:2023/07/18 (火)

■ ゲストスピーカー(五十音順)

Afro&Co. アフロマンスさん

泡にまみれる体験型イベント『泡パ』や、ネバタの砂漠の祭り『Burning Man』の日本リージョナルイベント『Burning Japan』など、ワクワクする企画を数多く手がけるクリエイター。最近は社長を退き、クリエイティブディレクター、イベントプロデューサー、DJが主な仕事。コロナ禍以降は地元・鹿児島と東京の2拠点生活中。
Peatixグループページ Afro&Co.

shibuya-sanリーダー、広報担当 グリットナー・ミリアムさん

ドイツ生まれドイツ育ち。2012年、初めて日本を訪れる。その後2015年に交換留学生として1年間滞在したのち、2017年から本格的に在住。渋谷フクラス1階の観光案内所『shibuya-san』にて、ガイドブックにはなかなか載っていないディープな渋谷を案内中。単なる観光案内だけではなく、世界の人と地元の人とが交流する場となっている。
Peatixグループページ shibuya-san イベント

合同会社KOUYO代表取締役 坂下彩花さん

海外旅行と下北沢のカレーめぐりが趣味。PRとしてスタートアップやベンチャー勤務ののち、2020年に独立したタイミングでたまたま休暇に訪れた長野県千曲市に興味を持つ。ワーケーションの推進や戸倉上山田温泉街のスナックをPRする『NEOネオン』を開催、千曲市PRに携わる。
Peatixグループページ 信州千曲観光局

■ もくじ

■ ケータリング Foodist Link | Season Us, As You Like


オープン直後の緊急事態。コロナ禍での活動の工夫

Peatix けいと: コロナ禍で集まることへのハードルは高くなっていたと思うのですが、大変だった部分や工夫はありましたか。

合同会社KOUYO代表取締役 坂下彩花さん: 長野県千曲市は信州リゾートテレワークの一環として、ワーケーションの推進が2019年10月頃から始まっていました。私が携わることになったのが2020年で、まさにコロナ禍真っ只中でしたね。ワーケーションの工夫では、夏休みだったらお子さんと一緒に自由研究ワーケーションだったりとか、列車を貸し切って『トレインワーケーション』をやらせてもらったり。ハイブリッド型での『おうちdeワーケーション』ていう訳のわからないのも開いたりですとか(笑)。

Peatix 藤田: ワーケーションって、この数年ですごい広がったじゃないですか。それはやっぱりコロナ禍っていう特殊な状況が後押ししている感じはありますか。

坂下: それは間違いないんじゃないでしょうか。当時はいろんな企業の人事さんも、「どういうふうにやったらいいのかな」という課題をもって視察に来てくださっていました。企業にお勤めで出社することが基本の方はちょっと話が変わってくるかもしれませんが、確実にコロナがワーケーションを考えるきっかけにはなってるんじゃないかなと思います。

けいと: ワーケーションの文脈だけでこんなに広がるなんて、可能性が無限大ですね。

坂下: それと、戸倉上山田温泉は、善光寺の精進落としの湯として栄えた温泉街で、「外から来る人ウェルカムですよ」という雰囲気がある土壌でした。地元の方と観光局が一体になって外から来る方々を歓迎している印象もあり、80軒以上あるスナックをPRする『NEOネオン』という取り組みも行っています。どんな状況下でも街の人のウェルカムさは、コロナ禍でも絶えず人が来てくれた要因の一つだったかなというのはあります。

けいと: もともと人が集まる街だったんですね。shibuya-sanはどうでしょう。

shibuya-sanリーダー、広報担当 グリットナー・ミリアムさん: shibuya-sanはちょうどコロナ前、2019年12月にオープンしました。スタッフが全員外国人で、いろんな言語を使って外国人目線で渋谷の魅力を観光客に伝えます。もともと交流スペースとして作られていて、夕方5時からはバーのような場所になったり、イベントを開催したりもします。

藤田: 電源もあってWi-Fiもあってドリンクも売っていて、昼間はカフェみたいに使える場所なんですよね。

ミリアム: そうです。誰でも自由にWi-Fiが使えるし、ドリンクもあります。観光案内所として観光客の荷物預かりもしますし、成田と羽田の空港バスも近くに停まる。そういう観光案内所のはずだったのですが、コロナで完全にインバウンドの観光客が来なくなって一ヶ月ぐらい閉めました。

藤田: その状況の中ではつらいことがたくさんあったと思うんですけど、あえてポジティブな部分を考えるとどういうことがありましたか。

ミリアム: オフラインのイベントは難しかったので、オンラインで渋谷のヴァーチャルツアーをやったら、本当に多くに人たちに届きまして。コロナ禍でも、いろんな国の人が渋谷に旅行に来た気持ちになれて、すごく喜んでくれました。それが特に良かったことです。

 そしてコロナがちょっと落ち着きはじめてからは、近隣の日本の方向けのイベントを増やしたんです。たとえば『LANGUAGE EXCHANGE』。日本語を勉強したい外国人と、英語を話したい日本人が集まります。あと、『Shibuya 3D』というDJパーティーで、3DはDJ・Drink・Diversityという意味で、これにも日本の方、日本に住んでる外国人、観光客も参加してくれて。そうやってコミュニティが少しずつ増えていきました。最初から観光客がいっぱい来ていたら、そういう経験はなかったかなと思っています。

藤田: コロナが来た結果、ローカルの人たちともつながったり、コミュニティができた。まあ、単純に「良かった」とだけは言えないと思うんですけど、そのまま走ってたら違うshibuya-sanだったかもしれないってことですね。

ミリアム: うん、たぶんそうです。でも今いろんな人が来てくれて忙しいし……コロナのおかげで、その魅力や価値がよくわかったと感じています。

制限の中だからこそ、リッチな体験を追求していた

藤田: アフロマンスさんは、制限がかかってるからこそ思いついた神企画みたいなのはありますか。

Afro&Co. アフロマンス: コロナ禍は、少人数で楽しめる企画はいろいろやりましたね。

藤田: 相当やってましたよね(笑)。

アフロマンス: 今はもう、「100人より1,000人、1,000人より10,000人呼べるイベントが偉い」という時代でもないというか。でもイベント業界ってずっとそうだったんですよね。狭い場所に何人ぎゅうぎゅうに集められるかがビジネスの鍵っていうか。

だけども、今はつまんない1,000人のイベントよりも、おもしろい50人のイベントのほうが全国的に話題になる時代なんですよね。逆にいうと企画冥利に尽きるというかね。

藤田: 少人数だからできることで考えるっていう。

アフロマンス: 例えばコロナ禍でもドライブはOKだったので、助手席にDJの機材を置いてドライブしながら配信する『DRIVE DJ』っていうのをやりました。そのあとは『VANLIFE DJ』っていう、車のルーフトップで踊れるDJカーを作って、少人数だけでいろんな場所でイベントをやったり。

ロケーションがおもしろいところでやるのは体験としてリッチだし、特別感あるじゃないですか。30人を山の僻地のすごいロケーションに連れて行くのはできるけど、同じロケーションに1,000人に集めるのは現実的じゃなくなってくる。だから、大人数で集まれないコロナ禍の環境であえて、「その時だからできるおもしろいことやろう」みたいな感じでいろいろやってましたね。

けいと: 規模を小さくして、さらに尖らせるみたいな。

アフロマンス: オンラインイベントもやったんですよ。2020年の3月くらいに、アーティストの現場がどんどんなくなっちゃって。そこでm-floの☆Taku Takahashiさんと一緒に『BLOCK.FESTIVAL』というオンラインのフェスを立ち上げました。それが初回35万人くらいの視聴で、ほんとに全国からのお客さんが配信を見てくれていた。「あいたい〜」ってコール・アンド・レスポンスをすると、「あいたい〜」ってすごい量のコメントでレスポンスが来るんですよ。正直いって、「オンラインってどうなんだろう」って思いながら始めたんですけど、コメントがブワーッて流れるの見たら泣いちゃって。

藤田: ああ、コメントでも熱量は伝わってきそうですね。

アフロマンス: そのときに、「オフラインだけが心を動かせるわけでもないんだな」とか思ったし。むしろオンラインって、その先に人がいるのが実感できるというか。場所を超えて全国の人たちとつながっているのを伝えるのはオンラインは得意。それに対して、もちろんリアルじゃないとできないこともあるし。だからどっちがいいってこともないっていうか。

藤田: 「オフラインができないなら、とりあえずオンライン配信しとけ」とか、そういうことではなくて。オンラインはオンラインの良さを使えばいいし、オフラインはオフラインの良さを使おうっていう。

アフロマンス: 逆に言うと「配信があるからオフラインはもういいや!」とかなりがちだと思うんですけど(笑)。リアルはやっぱりいいところがあって。オンラインの良さがわかることが、逆にリアルの良さを理解するには役立つ。それはありますね。

スナック文化は日本だけじゃない?

藤田: さきほどNEOネオンの話をされてましたけど。スナックのイメージって、コロナ禍の前半は……密になりそうとかカラオケが危ないとか、ネガティブなところがあったと思うんです。結果としてそれをきっかけに千曲に行く方が増えたと思うんですけど、スナックを選んだのはわりと難しい判断だったような気がしないでもないんですが。

坂下: そうだと思います。始めたのが昨年の夏過ぎくらいなので、ある程度はコロナも落ち着いてたというのは一つ。あとは街での位置づけとして、おとなの社交場というか、一種のコミュニティとして成立してる部分がすごくあったので。街の人が誇りに思っているものを、他の人にも伝えたいという積み上げ的な形でやっていったっていうのが近いですね。

藤田: アフロマンスさんは今までいろいろ企画してきた中で、スナックを絡めた企画はやったことあるんですか。

アフロマンス: うちのPRを担当していた五十嵐さんがコロナ禍にオンラインで『スナック横丁』っていうのを立ち上げて。日本全国というか、世界中のスナックをネットワーク化して、オンラインで楽しめるみたいな。だからロシアのスナックも楽しめて、多分一生ないだろうなっていう(笑)。

坂下: ロシアにスナックがあるんですね。

アフロマンス: いや、ロシアにあるし、ニューヨークにもあるんですよ。「今、モスクワです!」とか言って外とか見せてくれるんですけど、「ヤバいな」みたいな(笑)。ぼくは地元に近い宮崎のオンラインスナックを覗いたんですけど、宮崎に行ったときはそのスナックに実際に行こうってなりますよ。

坂下: そうですよね!

アフロマンス: オンライン横丁がなかったら一生知らなかっただろうし(笑)。オンラインが最終地点というよりは、実際に現地に足を運ぶことが大事だと思うんです。そういうきっかけづくりとしていいですよね。

藤田: とはいえスナックってリアルなコミュニティの象徴的な場なのかなあと思うんですけど。やっぱりつながる力とか、おもてなしみたいなものがあったりとか。そのあたりって、例えば千曲ではどこに行っても同じようにすごいものなんですか。

坂下: こればかりはママの力量次第ですが、誰を連れて行ってもガッツリ心を掴んで、「また来よう」っていう気持ちにさせるママは多いですよ。「外からは中の様子がまったく見えないから怖くて入れない」っていう方はやっぱり多いので、ホームページに料金を提示したり写真を出したりもしています。これまで来ていなかった地元の方からも、イベントをきっかけに今でも通い続けているというお話を聞いたりしますね。

藤田: やっぱり”場”なんですね、スナックというのは。ミリアムさんはスナックに行かれたことあります?

ミリアム: あります。渋谷ののんべい横丁。

藤田: のんべい横丁!

ミリアム: のんべい横丁のスナックの大ファンです。でもスナックはドイツはなかなかなくて、ほんとに日本の文化だなって思います。

藤田: それこそ、千曲のスナックの旅をshibuya-sanから案内するっていうのも。

ミリアム: ぜひ! まず自分は参加したいので、よろしくお願いします。

坂下: お待ちしております!

体験型観光への移行

藤田: 海外から来られてる方が増えてる体感はあるかなと思うんですけど。以前とはちょっと違っていたりとか、変化って感じたりしますか。

ミリアム: もしかしたら全国的な数字で見ると前ほど観光客は増えてないかもしれないですけど。私も、フィーリングでは海外の人が増えたなあって思ってますけど、何年も見なかったから多く感じているのかも(笑)。プラス、やっぱり金髪のほうが目立つから、欧米の人が増えてるようには見えます。スクランブル交差点とかに行くと欧米の人はすごくたくさんいますよね。

藤田: たしかに言われてみるとそうかもしれないですね。

観光旅行って、お寺に行くとか東京タワーに行くみたいなところが主流でしたけど、それこそLANGUAGE EXCHANGEでインバウンドのお客さんが地元の人たちと交流するわけじゃないですか。そうやって、観光よりも体験とか、ローカルとの触れ合いや出会いに興味が移ってるのかなあなんて思うんですけど。その感じはありますか。

ミリアム: それは国によって違うかもしれません。欧米の人は体験とか交流がけっこう好きです。お寺で観光して買い物して帰るみたいなのはアジア系、大きく分けるならそういう感じがします。

shibuya-sanは観光案内所なので、交流以外に外国人向けのツアーもやってます。自転車で渋谷を回るバイクツアーなんですけど、渋谷駅の近くだけを巡るわけではなく、広いルートで渋谷区内を回ったりする、スポーティーな体験です。もしかしたら、体験を楽しみにしている人が増えているように感じるのは、欧米の人が増えてるからなのかもしれないですね。でも全体的に体験の価値は高まってるんじゃないかなって、自分も思ってます。

それから海外にはヴィーガンの方が多くて、日本に来るとけっこう困っているので、日本食でヴィーガンのお店を紹介しています。

アフロマンス: 観光とか体験でいうと、ぼくは鹿児島出身で、コロナのタイミングもあって今は鹿児島と東京の2拠点生活みたいな感じをしていて。鹿児島市は最近「マグマシティ」といって桜島モチーフのロゴをつくってプロモーションしていく活動をしています。で、この「マグマシティ」を体験できるようなイベントとして、市内を走っている路面電車を光らせて中で焼き芋を食べるという企画を考えて。期間限定で走らせたらけっこう応募がいっぱいあって、今年度もやりたいと思って動いています。

そのエネルギーにつながる原動力はどこから

けいと: みなさんすごいエネルギーを感じますね。それをやろうと思う原動力ってどういうところから湧いてくるんですか。

坂下: 私は街の人とも非常に仲良くなるのでそういう方たちの声を聞いていくと、「役に立ちたいな」じゃないですけど……その人たちと力を合わせて、自分も楽しみながら何かできるといいなというのが一個の原動力ですね。かつ、千曲には魅力がたくさんあったので、これは活かさない手はないだろうっていう思いもありますね。

けいと: ありがとうございます。地域に密着した形だと、ミリアムさんはどうですか。

ミリアム: 初めて来た時から渋谷がすごく好きで、パワースポットのような感じ。いろんな人が集まって、いろんなことが「これは渋谷にしかないなあ」みたいな感じがして感動的です。その魅力を短い期間しか滞在しない観光客に伝えたいなと思っていて。

 あとは渋谷が将来もっといいところになるように、街づくりも頑張りたいと思ってるので、それがモチベーションです。

アフロマンス: ぼくのモチベーションは……コロナ禍に気がついたんですけど。一言でいえば「楽しい」だなと。コロナで連日イベントの中止、フェスの中止、ライブの中止で、SNS見たらみんな本当に暗くなってて。楽しいことを考えることすら難しくなったが故に、それが本当に必要だったんだなってことに気づいたんですよ。楽しいことが当たり前にあったからわかんなかったんですけど、それができなくなった環境になると「これは無いとダメだ」と思って。

だけど、家で引きこもっててもしょうがないから「藤田さん会議しましょう」ってね、「まだ会ってもいいのかな」みたいな雰囲気だった3月とかに。

藤田: そんなこともありましたねえ。

アフロマンス: そのときに「楽しいが必要だ」っていうメッセージを書いてハッシュタグも作って、発信をしたんですよ。「どんな環境でも楽しいことやっていきたい」と思ったんで、自分への布石的に。そしたらそのハッシュタグでアイドル好きな人はアイドル、鉄ヲタの人は鉄道の写真とか、料理が好きな人は料理の写真を投稿し始めて。あの殺伐としたタイムラインの中で「楽しいが必要だ」のタグを見ると、ちょっとハッピーになるみたい感覚があって。「楽しいが必要だ」という感覚は、自分だけじゃなくてみんなにも共通するんだな、「楽しい」を作ることには意味があるんだっていうのをそのときに確信して、今もやってるっていう、そんな感じです。

藤田: いいお話ですね。

アフロマンス: もう何回も言ってますけどね(笑)。

Q&A「どうやったら社員を出社させられるか」

会場: リモートでもパフォーマンスは落ちないから出社が強制じゃないんです。でも、オフィスも広げるから出社させたいっていう社長の意向があって。「良いアイデアはないか」って聞かれています。こういう視点で考えてみるといいんじゃないかというヒントをいただけたら嬉しいです。

坂下: 人と会うと楽しいのはわかってるんだけど、家にずーっといるとそれに慣れてしまうので、いざオフィスに行かなきゃとなると「コミュニケーションが疲れるな」とか。ちょっと億劫にもなるなみたいなのはわからんでもなかったりします。

アフロマンス: オフィスで『早朝フェス』じゃないですか(笑)。平日の朝6時半から、通勤前なのでノンアル、ノンスモーキングで9時半に終わる。ライブとかDJとか、ヨガとか、中にはお医者さんの健康診断コーナーもあったりします。夜の街が好きなぼくが、一転して健康モードになるみたいな。

藤田: なるほど、オフィスで早朝フェスね!

アフロマンス: 冗談ですよ(笑)。冗談なんですけど……やっぱり「行かなきゃいけない」のか「行きたくなる」かの違いはあるじゃないですか。それなら行きたくなるものを作ったらいい。やり方としては「自分たちが関わってる」と思えるといいですよね。楽しい企画、パーティーをやるといっても、会社が作って「お前ら来い」じゃなくて、社員がボトムアップで作っていく。やる気がある社員だけでもいいんです。そうすると彼らは少なくとも来るし、「同じ課のあいつがやってるなら行くか」とかなるし。その企画が本当に楽しいものであれば広がっていく。そうやって、一緒に作っていくっていうのはあるかなと思いましたね。

ミリアム: 私はshibuya-sanに行くのが好きで、なぜ好きかというと、一緒に働いてる人に会いたいからです。それが魅力だと思ってるので、まず何か交流できる、仲良くできるイベントとかを提案して、ちょっと仲良くなったら会社に行きやすいんじゃないかなって思います。

坂下: オフィスに限らず別の場所での社員同士、メンバー同士の交流を生んで、そこから舞台をオフィスに移すのはどうですか。「また出社しよう」とか「会いに行こう」っていうきっかけとしては、オフィスの外でもいいのかなというのは思いつくところです。

ミリアム: あと、やっぱり食べ物ですね。美味しいお弁当とか出せば来るんじゃないですか(笑)。

けいと: 大事ですね(笑)。

アフロマンス: 一番有効かもしれない(笑)。

ミリアム: 美味しいお弁当が出る日を選んでオフィスに行ってる人を知っています(笑)。

新しく見えてきたオフラインの価値とは

藤田: コロナ禍の話もありましたけど、そこを経て、参加することの価値みたいなもの、オフラインの新しい価値が生まれてるんだろうなと思います。難しいこと聞くと、一言でそれはどんな感じなのかなって。

坂下: そうですねえ、一言でいうと「より主体的になった」というのはあるのかな。自分の価値観を見直したり精査して、会う人だったり行く場所だったりを選んでいる。それが今だからこその出会いなのかなと思います。

ミリアム: 私はやっぱり、見る・聞くだけではなく五感で体験できることをすごく意識するようになってる気がします。もちろんオンラインでも音楽のイベントとかにも参加して、家でひとりで踊ったけども。やっぱりみんなで作る雰囲気が感じられないし、香りとか、いろいろなくなっちゃうんで。

藤田: オンラインは視覚と聴覚がメインになっちゃいますからね。なるほど、たしかに。アフロマンスさんは。

アフロマンス: オフラインは「思い出」ですね。

藤田: 思い出。

アフロマンス: まあ、マーケティングというか、何かを伝えたいとか知ってほしいときに、ついついリース数とか数字で考えちゃうじゃないですか。でも広告のバナーを見た「一度」と、実際に現地に泊まった「一度」はぜんぜん違うわけですよ。ぼくはおもしろい体験を作っているので、特にそうなんですけど。一生残る思い出を作るにはやっぱりオフラインは欠かせないし。たぶんいろんな面で見たときに、「認知」じゃなくて「思い出」を作るみたいな。そのためにオフラインが必要かなって思います。

藤田: なるほど。

アフロマンス: いいこと言うでしょ?

藤田: ありがとうございます(笑)。思い出ね。

交流会のケータリングは、Foodist Link | Season Us, As You Like.さんにご用意いただきました。

コロナ禍中は小分けのお弁当形式でしたが、久しぶりにパーティースタイルでいただくことができました。美味しくて華やかでボリューム満点。なんと、「Event Salon」というタイトルからイメージしたメニューをご用意してくださいました。ありがとうございました!

「イベントサロン」は、イベント・コミュニティ主催者が集まる場として、さまざまなテーマを設けてイベントを開催しています。今後のイベント情報は、こちらのグループページでお知らせしていきますので、ぜひフォローをお願いいたします。

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