少し時間が経ってしましましたが、2012年5月9日(水) 〜 5月11日(金)に東京ビックサイトで開催されたWeb・モバイルマーケティングに関するソリューションが一堂に出展する「第6回 Web&モバイルマーケティングEXPO【春】(通称:Web-Mo)」に、Orinoco Peatix(株)がブース出展しました。
今回は、Web-Moを例に、資金が潤沢でないベンチャー企業やスタートアップが、予算を抑えてどうイベントブースでのPR効果をあげていくか、実際の施策を元にご紹介していきます。
「Web-Mo」は、12の展示会が同時に開催される「2012 Japan IT Week 春」の中の1つの展示会であり、昨年度は13万人を超えるお客様がご来場した日本最大のIT展示会の1つです。
今回、弊社がブース出展したのはソーシャルメディアゾーン。
弊社のブースは、その中でも最小の0.5小間(3m×3m)のスペースで、さらに倍以上のスペースがある他企業のブースに挟まれ、4分の1しか通路に面しておらず、恵まれた環境とは言えませんでした。
Mission 1: 合理的に節約せよ!
まずは、実際のPR施策の前にブース出展にかかる費用から考えていきましょう。費用は大きく分けて3つに分類されます。
- (場)ブース出展料
- (物)販促物制作/ブース装飾/運搬
- (人)ブーススタッフ
そこで、予算を抑える工夫として、以下の事を行いました。
前述のとおり、ブーススペースは最小のスペースを選択
これは単純に費用を抑えるほか、密度を上げる事で少ないスタッフと装飾でも質量感や盛り上がりを演出することができます(某大手コンサルティング会社でつかわれる、「圧縮付加法」を参考)。
複数のサービスで連携し、合同で出展する事により、費用の負担を減らす
親和性の高いサービスを持つ企業と合同出展する事により、1社における費用の軽減。さらに、サービス自体のシナジー効果を図りました。
スタッフはコンパニオンなど外注には頼らず、社内リソースで対応
コンパニオンへの教育や連携といった、余計なオペレーションコストを削減。さらにサービス知識が豊富な専門スタッフが対応する事でニーズが顕在化されたクライアントにもシームレスに対応できます。
Mission 2:PR実践!環境や条件に適応せよ!
次は、実際のブース集客とPRについて考察します。これは前段の諸条件を加味した上でのPR施策となります。
事前におこなったお取引先などへのご招待は割愛し、イベント当日のアクションや装飾などを中心にご紹介いたします。
まず、始めにイベント来場者の行動をイメージし、タッチポイントにおける目的を明確にしました。
“Attention”と”Interest”に絞ったアプローチ
広い会場にて数多のブースを見て回る来場者との接触時間は短い事が想定される為、当日の会場では、認知と興味を抱いて頂く事を第一に考えました。
サービス紹介のパネルは大きく
三面を壁に囲まれた手狭なスペースの為、お客様がブース内に立ち入りづらい事を想定し、サービスの紹介パネルをA0サイズと大きめのサイズで制作。
また、文字数を極力減らした大きなフォントのテキストにグラフィックを多用するなど、遠くからの視認性を高めました。
ソーシャルメディアを活用して、リアルタイムレポート
キーパーソンとなるインフルエイサーや、既存のクライアントなどがブースにお立ち寄り頂いた際、サービスパネルの前でスタッフと一緒にパシャリ!(記念撮影)。ご本人様の了承のうえ、タグ付けをしてFBやツイッターで情報を発信。ブースの盛り上がりをWEB上でも拡散させて、新たな来場者を呼び込みました。
インパクトに重きをおいた装飾
今回、主だった装飾は、等身大マスコットキャラクターの設置と風船のみ。一般的には子ども向けのコンテンツであり、Web-Moの来場者にはそぐわない演出ですが、他ブースのとの差別化となり、見事に目立っておりました(笑)
くじ引きなどをフックに集客、お客様とのポジティブな関係を構築
iPadのアプリを使い、サービスのオリジナルグッズを景品にした「くじ引き」を展開。ゲームを楽しく行う事でお客様と自然に距離が縮められ、また、たくさんの方に喜んで頂きました。
その他:イベント成功への重要なアクション
チームビルディング
来場者がとても多いイベントの為、スタッフ同士の連携は重要。必要なチームワークをイベント準備の段階、さらには期間中の朝礼や終礼などを通して随時、意思疎通をはかり、構築していきました。
イベントの目標設定と評価
日毎、イベント開催期間、後日アタックなど各項目で目標を設定。それに基づいて施策の評価を行いました。今回、名刺交換を1日100人×3日で300人を目標にしていましたが、最終的に約350人の方とご挨拶ができました。
以上が、今回のWeb-Moにおける「低予算でのイベントブース攻略法」でした。
イベント問わず、限られた資源を逆手にとり、プラスの方向に変えていくスキルは資金をはじめとした様々なリソースが乏しいベンチャー企業やスタートアップにとって、とても重要です。