「PeaTiX Live Vol.3 〜NPO/NGOに学ぶイベント企画ノウハウ・コミュニティ醸成〜」を12/6(火)@3331 Arts Chiyodaにて開催しました!

 

今回は、”ソーシャルグッド”をテーマとして、テックブロガーのイケダハヤト氏、前回の PeaTiX Live! に引き続き登壇の(株)ソーシャルカンパニーの市川 裕康氏、東日本大震災チャリティセミナーPJT「HOPE100(ホープワンハンドレッド)」をプロデュースしている中島 明氏をゲストにお迎えして開催しました。

イベントまで2週間前の告知にも関わらず、多数の申し込をいただき定員70名から90名に増席しての満員御礼となりました。
当日は雨にも関わらず多くの方にご来場いただき、ありがとうございました!

 

■(株)ソーシャルカンパニー 代表 市川 裕康氏講演
「世界に広がる”ソーシャル・グッド”」

会場に「”ソーシャルグッド”の言葉を知っている方?」と質問した市川氏。
参加者で挙手したのは半分以下ぐらいだったでしょうか。
「”ソーシャルグッド”の定義は、実はまだまだ曖昧なんです。」と世界での例を紹介いただきました。

市川氏講演2

海外の「イベント・カンファレンス」を通じて俯瞰するソーシャルグッド

海外の”ソーシャル・グッド”イベントを紹介。

  • Mashable 紹介とMashableと国連などが主催した米国のイベント「Social Good Summit」でのポイント解説
    1:多くの著名⼈の参加、2:ライブ中継(延べ約10万人)、3:多くのアナウンスメント、4:動画の活用、5:スタートアップ・フォー・グッド・チャレンジ
    このような大きいイベントでは、期間限定で発信された情報が参加者含めて伝播していく
  • ソーシャル・キャピタル・マーケットに関してのイベント「ソーシャルキャピタルマーケットカンファレンス
  • ジェフ・スコール氏主催で社会起業家が集まる「スコール・ワールド・フォーラム

ソーシャル・グッドなムーブメントを創りだすためにイベント・カンファレンスが果たす意義・役割

  • 同じような活動をしている、同じような興味・情熱を持っている⼈人と出会うことができる。
  • アイディアを練り、発表するための機会、認知度度を上げたり、思いがけないコラボレーションのきっかけつくり
  • 今まで存在しないような解決策、アイディアと出会うため

とまとめていただきました。

市川氏講演資料はSlideshare にありますので、参考にしてください。

 

■イケダハヤト氏講演
「ソーシャルグッドコミュニティにおけるイベントの意義」

イケダハヤト氏講演2

いくらソーシャルメディアで接点をもっても、オフラインの接点の方がファン化には重要。

具体的な事例として、 イケダハヤト氏が関わっている「PLAS」の紹介

エイズ孤児支援NGO「PLAS(プラス)」のスタッフ

  • 20代と若く、かなりソーシャルメディアを活用している
  • コアスタッフ全員分のTwitterフォロワーが全員で1.5万人ぐらいになる
    多分、もっともソーシャルメディアでファンの多いNGO
    プロボノで関わっている自分(イケダ氏)も含めると3万人ぐらいに情報伝達ができる
  •  「PLAS」ではソーシャルメディアからファンを増やす取り組みを行っている。

昨年のキャンペーン「1 tweet 1 smile」

1週間で #May7 付きのツイートを6,000回発生を目標として実施した。
結果的には、6,500回のツイート、UU1,050 フォロワー+2,000となり、認知・啓発・ライトなファン獲得を試みた。

facebbokページで「いいね!」してもらうと30円の寄付

1年半でfacebookページのファン(「いいね!」している人)670人だったが、このキャンペーンを始めて2週間で920人(+250人)となった。この方法は、他のNPOの方にも活用していただけると思う。

スマートフォンアプリ「isave」の活用

Twitter-@IHayato-isave

日本の実績あるNGO/NPO団体を通じて世界、日本が抱える問題解決に参加する「isave」のスマートフォン用アプリケーションの紹介。
このアプリから自分が支援しているNGO/NPO団体を選択し、Twitterやfacebookで支援表明すると「isave」を通じて1円募金される仕組み。

「マンスリーサポーターの獲得」

  • 実際にNPOは毎月の支援者を集めるのはとても難しい。
  • アクセス数などとは相関関係がなくアナログな接点、チャリティパーティ・後援会・ワークキャンプなどの後に支援者が増えた
  • イベントで募金箱で寄付をつのるとけっこう集められる やはり実際にイベントで会うのが一番だと実感した
  • 今は、毎月 イベントを開催している

イケダハヤト氏講演3

若者の問題に取り組むNPO「キズキ」の事例紹介

  • NPO「キズキ」の代表は、とてもネットリテラシーの高く、若い
  • イベントで共感してもらい寄付

まとめ

  • オンラインで共感は生みにくい
  • 実際に触れてもらうことは重要
  • 集客にソーシャルメディアを活用
  • 魅力あるイベントを企画する
  • オンラインで「想い」を伝え 共感者を獲得しましょう
  • どうのようにして共感を得るのかということろだが、 なぜやっているのか?何を解決したいのか?を語り、理由を知ってもらい共感してもらうことが重要

「効果的なイベント施策を!」と締めくくりました。

会場からの質問

「みんなが幸せになり争いがなくなるような活動をしたいと思っており、facebookページを作成して、意見が活発に交換されるようなコミュニティをつくるには?」に対して
「基本的に無理ですね。」とキッパリ。
「ディスカッションをうまくさせたい場合には、facebookページではなくfacebookグループの方が向いている。facebookページはメルマガのような位置づけで考えていただき、ディスカッションは300人ぐらいのfacebookグループだと成り立つ」と回答。

具体的な事例でのソーシャルメディアやイベントの活用についてのイケダ氏のお話しで、NPO関連の方はかなり参考になったのではないでしょうか。

 

■中島 明氏講演
「HOPE100に学ぶイベントイベント企画・コラボのつくりかた」

3.11の東日本大震災の後、「いま生かされている自分にできることって何だろう?」と当日を思い出し、1分考えてみようと…中島さんから提起があり、会場は静けさに包まれました。

中島氏講演1

東日本大震災チャリティーセミナーPJT「HOPE100」の紹介

家で東日本大震災のTVを見ていて「これはただ事じゃない!」「家にいても何も始まらない」と思い、チャリティーセミナーを開催しようと思い立った。

ご縁のある講師の方、数十人にメールしたら、多くの賛同を得られた。
相談している中で「HOPE100」という名前を決めて、(本来は100本イベントをやる訳ではないのだが)自分で勘違いして東日本大震災チャリティーイベントを100本行うPJT「HOPE100」になったという意外な「HOPE100」立ち上げ時のお話。

サイトを3月18日にオープン、第1回のイベントを3月19日に開催した。
通常は1ヶ月企画、1ヶ月集客といった時間をイベントにかけるが、いろんなこだわりを捨てた。

最初は1人で走り出したが、参加者から賛同してもらい、一緒にやってくれる仲間が増えていった。
講師の方も無償で、会場も無償提供していただける所が5〜6カ所、運営スタッフもボランティアで、参加費の100%が寄付されるのにこだわってやっている。

毎月5千円募金は無理だが、毎月5千円の自己投資ならできるでしょ、というたてつけ。

また、コラボレーションを 講師、主催者(共催者)を募集した。
企業とのコラボでヘアサロンの店長研修をしたり、「ハーバードの白熱教室」の日本で解説している小林教授のセミナーに相乗り(共催)、他の震災PJ、社会人グループと勉強会、学生、他地域開催と全く会った事ないが、Twitter でやり取りした方と開催したりなど、他プロデューサーと一緒にやっている。

HOPE100」を続けるために、色々なテーマを用意した。
8月6日の神宮の花火大会では、1日6本のセミナーを開催。楽しいチャリティーの仕方もあってもいい。

HOPE100」イベント通算開催回数47回、募金総額 約273万!ハーバード大の方が1人で50万ポン!と募金してくれた事もあった。これは街角で募金活動していて「よかったな〜」と思った事のひとつ。
中島氏講演2

イベント企画・運営ノウハウ

良いイベントの最低条件

主催者の想いが込もっていること

企画する時に意識すること

どんな人が会場に座っていたら自分は嬉しいのか
イベントが終わった後どんな気分で会場の出口をくぐって欲しいのか

イベントで最も大切にしていること

近江商人の「三方よし」=「売り手よし・買い手よし・世間よし」をもじって、
イベント「三方よし」=「参加者満足、スピーカー満足、運営者満足」が大事!と

参加者/スピーカー/運営者を満足させるには?

Event Hacksとして10つのTurningが必要。

  1. 企画を練る
  2. 打ち合わせをする(運営側の要望と登壇者の話の摺合せ)
  3. 告知文を書く1(参加者とスピーカー)
  4. 告知文を書く2(内容と参加者)
  5. 会場を決める(テーマにあった会場選び)
  6. BGMを選ぶ
  7. 会場に一体感を作る(センターをそろえるなど座席の配置の工夫)
  8. 悪い席をなくす
  9. 反応を見る(アンケートやハッシュタグなどで期待した空間が作れたのかを見る)
  10. 本物を見る(アーティストのライブやイベントなど見に行き参考にする)

最後に伝えたいこと

「よいイベントを一緒にたくさんつくりましょう! 僕でよければ力になります!」と締めくくりました。

会場からの質問

「失敗したイベントは?また集客は?」の質問に対して、
「ある程度ファンの付いている講師の方を呼ぶことでその方のファンが来てくれる」
「失敗はたくさんある(笑)今も別件をお待たせしている。一時期、震災熱がさめた時期に集客がきつい時期があった。コンテンツというよりは、時期的な問題があった。」 と回答。

イベントプロデューサーならではのお話で、「HOPE100」の事例はもちろん、後半のイベント企画・運営ノウハウはイベントオーガナイザーのすべての方に参考になったのではないでしょうか。

中島氏講演資料を追加しました(12/13update)

 

■Orinoco(株) 代表 原田から「ソーシャルチケットサービス PeaTiXの”ソーシャルグッド”事例のご紹介」

PeaTiX の”ソーシャルグッド”事例として、NPOやチャリティーイベントでの事例を紹介。

企業の社員食堂にヘルシーメニューを導入してもらい20円をアフリカの食料不足の人に寄付するNPO、TABLE FOR TWOの「世界食料デーイベント 100万人のいただきます!」にも PeaTiX を利用していただいている。

企業のファンドレイジングの事例として、アクセンチュアの「大震災復興支援チャリティイベント」、著名人のチャリティーイベント事例として、スッゲ~楽しい大学の「ダニエル・カールの東北チャリティ感謝トークショー」の紹介をさせていただきました。

また、PeaTiX が “ソーシャルグッド”なイベントを支援、来年いっぱい開催の100イベントに 手数料6%(+ご注文毎70円)を3%(+ご注文毎70円)に割引!というお知らせ。
Orinoco 代表 原田よりPeaTiX ソーシャルグッドイベント割のお知らせ

ソーシャルグッドイベント割」を提供開始ですので、是非お申し込みください。

http://ptix.co/socialgoodwaribiki

さらに竹村よりお知らせ。

  • PeaTiX ブログがオープン!
    https://blog.peatix.com/
  • facebookグループ「イベント主催者の集い powered by PeaTiX」をオープンしました!
    イベント企画・運営に関する情報・意見交換の場としてご活用下さい 。
    承認制ですが、ご希望の方は全て承認させて頂きますので、奮ってのご参加をお待ちしております。
    また、このイベントの資料、市川氏、中島氏(後日)やイベントスペースの情報もありますので、是非!

懇親会、盛り上がりました

懇親会1

アーカイブや写真

次回は、来年になりますのでお楽しみに!

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