プロトタイプを必ず生み出すワークショップ

「ハッカソン」や「アイデアソン」という言葉を聞いたことがありますか?

6/9(土)、国際大学GLOCOMが開催した「オープンデータ活用アイディアソン ~ハッカーと起こす社会イノベーション 」に参加してきました。
アイデアソン」は、耳慣れない言葉かもしれませんが、「プロトタイプ生み出すことを目的としたワークショップ」と捉えるとイメージしやすいかも知れません。

このイベントでは、「アイデアソン」を次のようにを定義しています。

※アイディアソン(Ideathon) とは、アプリケーション/サービス開発のアイディアを出し合い、対話を通じてそれを具体的な形にまとめ上げるイベントです。Idea を出しあい、Marathonのように走り切ることから2つの語を組み合わせています。

セミナーや授業などのワークショップとの一番の違いは、参加者の「学習」ではなく、最終的にサービスやソフトウェアの開発を目的としていることです。

主にプログラマやソフトウェアエンジニアが対象のイベントであり、何を作るかを考える「アイデアソン」の後、実際にソフトウェアを一気呵成に作り上げる「ハッカソン」を行い、短い時間の中でプロトタイプを完成させることが多いようです。

あくまでアウトプットを前提としたワークショップの方法は、ハッカーだけでなく、参加型イベントを企画・運営する上で、色々なヒントが得られると思います。

今回は、簡単に当日のアイデアソンの進行を振り返ってみたいと思います。

1. 趣旨・アイデアソンの説明
まず、アイデアソンの目的や、一日の流れなどを説明します。また、当日のテーマであった「オープンデータ活用」について、課題や事例の共有などが行われました。この説明で、参加者全体の方向性が一致したと思います。

 

2. アイデア出し
モデレーターが、参加者にいきなりアイデアや課題などを尋ねます。
大人数の前でいきなり発表するのに気が引ける人もいるのでは、と思いましたが、このイベントでは多くのアイデアを披露された方、明確な課題意識を持っている方がたくさんいました。ここがセミナーなどのワークショップとの一番の違いかも知れませんが、実際に「作りたい」人のアイデアがコアになり、発案者がグループのリーダーになることで、この後の作業に推進力が生まれました。

 

3. アイデア集約・チーム分け
ひとしきりアイデアが出たところで、似たようなアイデアや、一緒にした方が良いものを集約していきます。集約されたアイデアひとつひとつが「チーム」となり、参加者はどのチームに加わるかを検討します。
これも、セミナーなどのワークショップとは違う部分ですね。実際に自分が「やりたい」「関わりたい」ものを選ぶことで、後のグループワークも主体性をもって望むことができます。

 

4.チーム内でブラッシュアップ
少人数のチームに分かれ、サービスのイメージを模造紙の上に表現していきます。話がまとまったら、簡単な発表用のパワーポイントを10分くらいで作ってしまいます。

 

5. 発表
最後に全員の前で発表します。発表を前提に議論することで、単なるブレインストーミングではなく、緊張感を持った密度の濃いコミュニケーションになりました。当日は時間の関係から、発表・共有するだけで終わってしまいましたが、他の参加者からのフィードバックを受け付けると、より洗練されたものができるかも知れません。

本アイデアソンのアイデアのいくつかは、後日開催されるハッカソンで実現されるかも知れません。
皆さんも、アウトプット志向の「ハッカソン」や「アイデアソン」、開催してみてはいかがでしょうか?

面白いアイデアソンやハッカソン、企画やアイデアなどがありましたら、是非Facebookページまでお知らせください。

*参考
GoogleのDeveloper向けブログには「アイデアソン 運営ガイド」が掲載されています。
アイデアソン 運営ガイド Google Developer Relations Japan
ポイントがまとまっていて非常にわかりやすいガイドです。

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