「コミュニティには1:1:1で3種類の人を入れるべき」国内外で人を巻き込むイベントの仕掛け人、河原あず氏の頭の中/ イベントサロン神戸vol.1 DAY1

イベントサロン神戸vol.1 河原あずさんキービジュアル

2017年5月6〜7日、神戸にて078kobeというフェスティバルが開催されました。「都市生活の面白み、心地よさを追求する市民・クリエイター・エンジニアが集い、交わることで作り上げる参加型フェスティバル」というコンセプトのこのイベントで、ピーティックスも2日間にわたり「イベントサロン神戸vol.1」を開催し、神戸内外で活躍する素敵なイベント・コミュニティオーガナイザーのトークイベントを行いました。


1日目のテーマは”「Local to Global」自分の思い・アイデアを広めるには”
自分の思いを伝え、周りを巻き込みながら大きなうねりを作っている方たちのお話です!

「コミュニティには1:1:1で3種類の人を入れるべき」国内外で人を巻き込むイベントの仕掛け人、河原あず氏の頭の中
東京カルチャーカルチャー/J-POP SUMMIT:河原あず氏

こんにちは、はじめまして。ニフティ株式会社という会社でイベントのプロデュースやコミュニティアクセラレーターをやっています河原と申します。 いろいろな企業とコラボしながら、東京を拠点にニフティのイベント事業を行っています。

東京カルチャーカルチャーをご存知の方はいますか?渋谷にあるニフティ直営のイベントハウスで、2016年は365本自主興行のイベントをやりました。例えば「間取り図ナイト」というイベントや、ダムマニアが集まる「ダムナイト」というイベントだとか、様々な企画をやっています。

あとは企業コラボとして、例えば楽天証券さんと一緒に「お金ナイト」という資産運用のイベントをやったり、伊藤園さんと一緒に「茶ッカソン」というイベントを立ち上げたりそんなことをやってます。

もう一つ付け加えると、2013年から2016年までサンフランシスコで、J-POP SUMMITという“日本のカルチャーをアメリカで発信する”というイベントのコンテンツキュレーションとプロデュースをやっていました。これは東京に拠点を移してからも遠隔でやり続けています。

カルカルでは、いわゆるサブカルと呼ばれるジャンルのイベントを年300本以上やってます。間取り図ナイトとか、タモリクラブの世界みたいな坂道のイベントとか、ありとあらゆるものに「○○”ナイト”」とつければイベントになるという手法のもと、2007年のオープンから10年間やり続けています。

地域活性とか、企業のブランディング関連の取り組みも増えてきましたね。東急電鉄さんやいいちこさんなどと一緒に、コミュニティづくりやアイデアソンなどイベントを通じて、俗に言うオープンイノベーションを活性化するということをやっています。

コミュニティを育て、楽しい場を作るには:マルサン・コミュニティの法則

自分がやってるイベログというブログにこういうことを書いてます。私はコミュニティアクセラレーターを名乗っているんですけど、ただイベントをやるだけではダメ。人の循環する流れを作っていくことで、コミュニティの熱が上がり、楽しい場が生まれるんですね。

「ここに来れば何かが生まれる」という場づくりをコミュ二ティアクセラレーションと呼んでいるんですけど、そこにはこういう法則があります。コミュニティには3種類の人を1:1:1で入れていくべきという考え方です。”コアになる人”、”2〜3回に1回くらい来る常連さん”、”新人さん。
このバランスを意識しながら人を集めることで、コミュニティメンバーが入れ替わりながらも大きくなっていきます。こうやって、東京カルチャーカルチャーで新しいことをやりたいという人と一緒に何かを仕掛け続けられるという状態を作っています。

日本とローカルのコミュニティを結びつける:アメリカで開催したJ-POP SUMMIT

これに興味を持って来られた方もいるかと思うので、次はJ-POP SUMMITの話をしようと思います。 J-POP SUMMITはサンフランシスコで過去10年ほどやっているカルチャーイベントで、日本のサブカルチャー、音楽・ファッション・アニメ・漫画というコンテンツをプロモーションするためのイベントです。数年前までは街の中で無料でやってたんですけど、2015年から有料イベントとしてコンベンションセンター内でやっています。

そのリニューアルのタイミングで、テクノロジーの要素を加えたいと主催者の方から相談を受けました。彼は「IOTの字が顔文字にしか見えない」ってくらいその方面に疎いということで、ちょっと手伝うつもりで始めたのですが、ゼロから出展企業集めやブースの用意など諸々やって、結果19社ほどスポンサーを集めて無事にスタートさせることができました。

民間だけではなく、サンフランシスコ領事館、外務省や経産省の人を巻き込んで、日本のコミュニティ一体で作る気運を盛り上げながら実施しました。2回目は参加企業も30社となり、パネルトークやアイデアソンなんかも企画しました。

僕らが重視しているのがレセプションパーティーなんですが、現地のキーマンと日本人のキーマンを総勢250人くらい集めて、要は飲み会やるわけですよ。寿司とかお酒とか振舞って、日本人と現地の人が仲良くなってもらう場を作って、これが好評でした。

現地に行くとわかるんですが、日本人と現地の人のコミュニティって結構分断してるんです。そこをいかに混ぜていくかが重要で、こういうイベントをやると日本好きが集まるので、そのまま投資家とスタートアップを引き合せたり、出会いの場を作るということをやっています。 シリコンバレーで日本国内外合わせて300社くらいの会社とできた繋がりを活かしてこういうイベントをやっています。

明日も078で「メイシ交換会」という、名刺交換禁止のイベントをやりますので、みなさんぜひ来てくださいね!

[Q&A]

Q) J-POP SUMMITのような大きなイベントに官民様々な人と一緒に取り組むと、お互いの方向性を合わせるのが難しい気もしますが、そういうことはありましたか?そういうハードルをクリアするためのポイントがあれば教えてください。

A) 作りたいコンテンツを考えた上で、実現するためのキーマンを探しました。いいポジションにいて、彼なら反応してくれるなという人に真っ先に声をかけて、運営委員会を作りました。で、毎週金曜の夕方から23時くらいまでミーティングをして、そこでコンセプト作りを一緒にしました。

そうするともうファウンダーになっちゃって、完全に運命共同体になる。そういう空気を作ったのが良かったと思います。この時は「日本のコンテンツを一つに」というコンセプトで、バラバラだった日本の会社や組織を一つにして進めていきましたね。

偉い人って、相談しに行くとまんざらでもない感じなんですよ。みんな何かしらやりたい。そのきっかけをいかに作るかということですかね。

Q) 明日の”名刺交換禁止”なメイシ交換会など、「なんかよくわかんないけど面白そう」と思わせるイベントをたくさん企画されていますが、どうしたら面白い企画を思いつけるんですか?

A) いろんなパターンがありますが、まずは誰でもわかるキャッチーなものにすること。「お金ナイト」も、バカらしいじゃないですか「お金ナイト」なんて。小学生でもプッと笑うようなタイトルをまず作って、資産運用なんて分からない素人にも通じる世界観を作るんです。

トークもひたすら分かりやすく、中学生でも分かるくらいにする。そうやってブレイクダウンすることで難しいテーマでも分かりやすくなる。難しいテーマを面白く話せる人ってあまりいない。例えば池上彰さんがすごいのは、専門家が専門的にしか語れないことを、中学生にもわかるように変換できるところ。その転換の仕方がポイントですね。ビジネスイベントの要素を、テレビ番組の演出を取り入れてやると面白くなる。これはすごく意識します。

あとは組み合わせですね。一つのテーマを別のものと掛け算してみる。例えば「肉とビールでダイエット」ってイベントをやったんですけど、肉ダイエットとビールダイエットは既にあった。それを掛け合わせることで新しいイベントを生み出していくということですね。

 

Q) コミュニティ運営のマルサンの法則、さらっとお話されてましたがそれぞれの人を集めるのって難しい気がするんですけど、どのようにアプローチしていくんですか?

A) コアになる人には何かしらのコミットメントを求めます。撮影とか、何でもいいんです。常連さんには要所要所で声をかける。いつも来てもらう必要はないです、忙しいから。今回はぜひというタイミングでイベントに誘う。するとその常連さんが新人さんを連れて来てくれたりします。

そうするうちに、合わない人は自然とドロップするけどそこは追わない。コミュニティの風通しを良くして、少しずつ人が増えればいいんです。急激に増やそうとしない。そうするとムリができちゃうから。多少のズレはあれど、大枠同じ方向に進もうとする人の集団になっていく必要があります。来てくれるかはコントロールできないから、声をかける時にバランスを意識する。すると結果だいたいこういう割合になっていくんですね。

(司会: 常連さんを追わないっていうのが新鮮でした) そう、そこはやりすぎると利害関係ができちゃうんです。誰かが「俺は特別だ」という感覚を持ち始めると、コミュニティはバランスが取れなくなります。そうじゃなくて、誰もが等しくそのコミュニティに関与できる環境を作る。

ただ、コアの人にはコミットメントを求めて中核のエンジンとして一緒に動いてもらう。常連の人が「俺毎回呼ばれたいんですけど」と言ってきたら、じゃあ何かやってくれない?とコアメンバーに入れていく、という感じでやっています。


マルサン・コミュニティの法則や、様々な人の巻き込み方など、学びがたくさんのトークでした。河原さん、ありがとうございました!

あずさんがプロデュースする「東京カルチャーカルチャー」のイベントに行ってみよう!

▶︎ 東京カルチャーカルチャーの情報を見る

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で