イベントこそが、本来的なマーケティングの姿だと思う。 Moneytreeインタビュー

moneytree

 

Logo_Landscapeマネーツリー株式会社
Moneytree
マーケティング部長  ザック・タウブ
シニア・マーケター  山口賢造

 

Peatix では日々多くのイベントを見つける事ができますが、一目見て記憶に残るイベントがあります。人の関心を引くイベントの裏には、必ず細部までこだわり企画されている主催者がいます。このMoneytree のイベントもその一つです。イベント企画や商品のプロモーションについてお話を伺ってきました。

 

−− イベントページを見た瞬間とても印象に残っています。

今回のイベントのコンセプトは、ずばり「コーヒー、ミュージック、アート&テクノロジー」でした。

会場は、原宿のBA-TSU ART Galleryというイベントスペースで、会場内には”大きな象”のイラストやインスタレーションアート、そして人気DJによるBGMを流して、STREAMER COFFEEを無料で提供しました。

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私たちは、この象のイラストがシンボルキャラクターの Moneytreeというファイナンスアプリを提供しています。単なる家計簿アプリではなく、それ以上の新しい価値を提供しています。

商品のコンセプトはシンプル、エッセンシャル、わかりやすい、そしてスタイリッシュです。

 

「人が憧れる」気持ちは重要だと考えていて、人が使っているのを見て憧れてもらえるようなサービスを目指しています。


Moneytree03実際にユーザーの中にはクリエイターが多くいます。ターゲット層もライフスタイルに精通し、Appwardly Mobile (アップワードリーモバイル)な方を想定しています。だから、サービスの見せ方やプロモーション手法にもこだわりがあります。今回のイベントの見せ方も同様です。

誤解がないように付け加えると、流行に敏感なお洒落ということではなく「トレンドよりテイスト」です。つまり一過性のおしゃれではなく、長く使ってもらえるテイストを目指しています。

−− テイストですか?

アメリカでは「ロハス」の次に「Buy it for a life」と言われていて、飽きずに長く使えるものを買う傾向があります。作りがよく、センスも飽きないスタイルで長く使えるものを買うということです。長く使えるということは質がいいことです。私たちのサービスもこれを目指しています。

そして、サービスも自然な形で広まる仕組み作りを心がけています。我々のサービスを使っている人を介して自然と広がるのが理想です。

 

イベントはブランド体験やPR面からもとても重要

 

−−  全くプロモーションをしていない訳ではないと思いますが、プロモーションはどんな手法をとっていますか?

 ソーシャルを中心に少額の広告なども実施していますが、最近話題になるリワード広告のように、お金を払ってアプリダウンロード数やユーザー数を稼ぐような手段には全く興味ありません。

また、商品やパートナー提携などのリリースによるPR活動はしますが、例えば記事広告のような有料のPRはやりません。有料の記事広告は、ダイレクトに商品の利点だけを訴求する内容になってしまい「ストーリー」がないので読んでいて面白くありません。何よりも消費者が広告だと気付いて響きません。

メディアに出ている全ての記事は、サービスに共鳴して取材してもらって記事になっています。

このように、商品の見せ方としては、自然な流れで「ストーリー」があることに強いこだわりを持っています。

本当のユーザー、つまりアクティブユーザーになってもらえる方に訴求できる手法を選んでいて、質のよいユーザーを獲得する為の活動をしています。

実際、一時的なユーザーより長く使ってもらえるロイヤルユーザーの方が、データも蓄積されてよりMoneytreeの便利さを実感いただけると思います。

そういう中で、イベントはブランド体験やPR面からもとても重要だと考えています。

 

面白そうだなと思って、何気なくイベントに来てくれた人が Moneytree の存在を知って、ブランド体感できればそれでいい

 

−− ビジネス面で上手にイベントを活用されている方はまだまだ少ないと感じていますが、そんな中でMoneytreeのイベントはとても個性的に見えました。

 はい、今回のイベントはプロダクトや会社のストーリーに共感してサポートくださるMoneytree ファミリーやそこに集まる方へのホスピタリティがテーマでした。感謝の意味を込めたイベントです。だから宣伝色はほとんど出していません。とにかくリラックスして心地よい空間を提供したいと思いました。

 

−−イベント開催の目標的なものはありましたか?

 今回はイベント自体に目標的なものは決めませんでした。当初はイベント参加でアプリダウンロードなど考えもしましたが、Moneytree 流のホスピタリティイベントに注力しました。

もともとお世話になっている仲間を呼んで定期的にイベントを開いていました。今年は、Moneytreeの2周年記念ということもあり、このイベントを一般向けに開催することにしました。

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昼と夜の二部構成にして、昼間は一般の方とのふれあいがテーマでした。入り口で美味しいコーヒーがあって、いい音楽が流れていて、面白そうだなと思って、何気なくイベントに来てくれた人が Moneytree の存在を知って、サービス体験やクリエイティブチームのアートワーク展示のコーナーでブランド体感できればそれでいいと考えました。

会場の2階にはソファを置いたのですが、すっかりくつろいだ参加者から今後もこのスペースを作っておいてくれないかと言われたほどです(笑)。

後は、人を介してMoneytree がどんどん紹介されればいいと感じています。

会場は、馴染みのあったBA-TSU Art Galleryを選びました。Moneytreeのオフィスは原宿にあるので、原宿らしい場所で数百名程度入れる、憧れ感のでる箱でやりたいと考え、アートギャラリーを選びました。

 

−− イベント日の設定のしかたも絶妙でした。

はい、平日の昼間、GWの谷間に実施しました。本格的なGW前に少し開放的な気分になっているところで原宿界隈の方などがふらりと立ち寄ってもらうことをイメージしていました。

夜は招待制のパーティで、パートナーやメンターだったりMoneytreeに関心をもって下さるメディアの方などを招待しました。我々の商品はもちろん、スタートアップとしてのバックストーリーも含めたビジネスモデルをサポートしてくれているMoneytreeファミリーです。

このようなホスピタリティイベントでファミリーとの関係を楽しみながら大切にしています。

 

−− Peatixを使ってイベント管理された理由などはありますか?

Peatixについては、周りの人が利用してイベントに参加しているのを見ていたのでよく知っていました。スマホのアプリを見せて入場するスタイリッシュでスムーズな受付方法もイベントの雰囲気に合うと感じた理由の一つです。

また、イベント当日直前にイベント内イベントが決まったのですが、そういった連絡をチケット購入者にPeatixのメッセージ機能をつかって告知できたのは良かったです。参加者と主催者が繋がれる機能は、あるようでなかったと思います。

 

申込者 300人程度の35%はPeatixを見てイベントにきていたようだった

 

−− Peatixのイベント集客サービスもご利用いただきましたが、集客はどのようにされましたか?

イベント告知は、当日の3週間前くらいからFacebookやTwitterで開始しました。あまり早すぎても忘れられてしまうので、ちょうどよいタイミングを選びました。イベントの拡散は、オフィシャルアンバサダーのm-floの☆Taku Takahashiさんなどの協力(SNSで告知)やメディアでの記事露出もありましたが、基本的には一人一人のSNSを経由して自然と拡散していきました。

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後は、Peatixの集客サービスを利用して情報を一層広げてもらえました。 具体的には、Peatixの「イベント紹介メール」とPeatixトップページやイベント検索カテゴリー、そしてアプリにイベント情報を露出しました。

Peatixには日頃からイベント参加やイベント検索しているアクティブなユーザーがいると思います。そこで、直接イベントを告知するのは、とても自然な流れだと感じてお願いしました。料金もとても安く無理のないものでした。

イベント紹介メールでは、想定するターゲットに絞ることができますが、ファッションやアートなどに関心のある層を主にターゲティングしていただきました。

イベントは無料だったということもあり300人程度集客できました。 だいたいのデータですが、申込者の35%はPeatixから来ていたようです。

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イベントコンセプトの「アート&テクノロジー」やターゲット層に興味を持った協力会社が出てきた少しずつ増えた

 

−− イベントには、協力会社も何社か参加されていて、とてもセンスのあるセレクトだと感じたのを覚えています。



一ヶ月前にイベントを公開した後に、協力会社が少しずつ増えていきました。 一番はじめに協力会社になってくれたのは、寺田倉庫のminikuraです。たまたま繋がってイベントのコンセプトだった「アート&テクノロジー」やそこに来るターゲット層に興味を持っていただけました。その後、UBERPFUSTREAMER COFFEE が賛同してくれました。

実は企画した際に協力してくれる予定だった会社とは直前で話がなくなりました。そして何とかその穴を埋めなくてはと考え、方々に声掛けした結果、賛同者が急に増えて行く結果となりました。

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 −−協賛やスポンサーまで全て万全に準備しようとして、結果としてイベント開催まで辿りつけない方も多いと思いますが、実際に形にして世に出してみる事も重要そうですね。

イベント企画は、思ったように行かない事も起こります。こんなハラハラを体験しながらも、イベントのコンセプトさえしっかりしていれば、自然とそこに賛同いただける人は付いてくるのではないかと感じています。

 

わかりやすく言えば「よい商品」とよい「ストーリー」があれば、人は集まる

 

−−そのコンセプト、つまりイベント企画の部分について教えて下さい。

イベント企画に関して言えば、

  • 商品は何か
  • 誰と話したいか
  • どんなストーリーにしたいか

など、いわゆる5W1H (When Where Who What Why How)を考えます。 そして、手法はパーティ形式だったので、それにあった場所を考えました。 集客のタッチポイントもきちんと考える必要があります。私たちはPeatixの集客メニューを利用したので新規の方へ直接届けることができました。

そしてイベントの「メッセージ」も重要です。Moneytreeが何をどんな目的でやっているのかという「メッセージ」です。今回はMoneytreeの世界観を味わえるコーナーも会場内に用意しました。私たちの世界観とは、つまり”クリエイティビティ”で会場で体感できるようにしました。

運営は、基本的にスタッフ3名程度でやり、外部のPR会社などには、一切依頼していません。

イベントはコンシューマーブランドとは相性がよく、顧客エンゲージメントを構築する手法として使われると思います。私の前職のライフスタイル系の会社もイベントの使い方はとても上手でした。彼らは本当に面白い企画を考えます。この企画力がとても重要です。

 

−−それは、自分たちのターゲットをまず想定して、その方々が面白いと思う企画ということですか?

はい、わかりやすく言えば「よい商品」とよい「ストーリー」があれば、人は集まると思います。 ターゲットから商品が生まれるので、ターゲットは商品開発の段階からおおよそ決まっていると思います。そして、イベントの「ストーリー」も彼らに向けて考えます。 Moneytree はそこまで厳密にやっていませんが、イベントを企画するプロセスは似ていると思います。

 

どうすれば興味を持ってもらえるか考える事が「企画力」

 

−−もう少しその「ストーリー」の組み立て方の部分を詳しく話していただけますか?

Apple Storeでも継続してイベントをしていますが、Appleでは商品のプロモーションは禁止されています。ですので、イベントのテーマは、自ずと、Mac ユーザーにとってどんな「ベネフィット」を提示できるかというポイントから考えます。今年の1月は「iPhone、iPad、Mac で完結させる、これからの確定申告」でした。

「Moneytreeとは何か?」という話ではなく「確定申告」であれば、そこに関心ある人が集まってくれます。 みんなが「今」何を求めているか「ストーリー」を考えて、ユーザーにとっての「ベネフィット」から企画を考えましたどうすれば興味を持ってもらえるか考える事が「企画力」だと感じます。

最近は、ビックデータが話題になりますが、ビックデータにはアイデアはありません。メッセージを完成させてから、次にマーケティングオートメーションの話をすべきだと思います。私はマーケティングはアートとサイエンスだと考えています。メッセージなしにビックデータだけをみても何も得られません。

そしてイベントこそが、本来的なマーケティングの姿だと感じています。

2015年5月



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